第2605話 ミケランジェロ神、一族の軌跡をたどる
ぱたん。
ミケランジェロ神は、現在進行中で更新され続ける一族の書を読んだ。
「うーむ・・・
リケをはじめとする二代目たちは、まだ普通にゃ・・・」
「ええ・・・」
私は、遠い目をするミケランジェロ神にうなづいた。
「世界に経済封鎖をぶっかますヤツに・・・
市街戦で、陶器を投げるヤツに・・・
世界に経済制裁ぶっかますヤツに・・・
果ては、大魔王に火炎瓶をぶつけて、火炎魔法ぶっかますヤツに・・・」
「よくも悪くも「過激」です。」
そうとしか言えん。
「一つ言えるにゃ。」
ミケランジェロ神は、心底困り果てた顔をした。
「ウチの一族・・・
最大の迷惑は・・・
「いろいろ迷惑なくせに、存在しないとそれが迷惑」ということにゃ。」
そう・・・
「ミケランジェロ一族は、良くも悪くも「貢献」しています。
ファクトリアなんぞ、いい例です。」
神々をも恐れぬアホ科学導師である。
彼らがいないと、キティルハルム・・・
ひいては、リシテアールの文明は500年は停滞する。
「恐れ入ったのは、王都の商店街と職人街にゃ。
よもや「ミケランジェロ一族の巣窟」と呼ばれるとは・・・」
中でも・・・
「あのバナナのたたき売りもタダモンにゃないにゃ。」
アレには、初対面の人物は度肝を抜かれる。
ため息をついたミケランジェロ神に、飲み物を差し出す者がいた。
「へ・・・
ノワール様!?」
そこにいたのは、ノワール神だった。
「少しは喜びなさいな。
それは、あなたのまいた「種」が芽吹いたということですよ。」
「・・・ていうか・・・
「刈る」役をリケに押し付けてるにゃ・・・」
ぶっとんでます。




