第2604話 先人、思い出の場所にいく
キティルハルム王立図書館・・・
「キティルハルムに来たら、ここは外せんにゃ!」
ローブとキトンを翻し、ミケランジェロ神はご満悦だが・・・
「にゃーははは!
このマンガ、アホすぎるにゃ!」
「うむ・・・
この数式は・・・」
キティルハルム王立図書館は、ジャンルを問わず、本が集まっている。
「時に陛下・・・
現在の蔵書量はどーなってるにゃ?」
「ざっと、建国期の100倍ですね。
紙の本だけでなく、電子書籍もあるし、宇宙連合の本ならここで全て読めます。
私が、悠久の図書館で得た知識の写本もいくつかあります。」
「にゃーッ!?」
私の返答に、ミケランジェロ神は仰天した。
「何を驚いているのです?
そもそも、ミケランジェロ様は、我らの民の祖のお一人でしょう?」
ちょっとドン引きしている。
「あ。
よいところがあるのです。」
私は、ミケランジェロ神を伴い、奥の部屋に足を運んだ。
「こ・・・
ここは・・・!」
一家がくつろげるくらいの大きな部屋。
ただし、宮殿に比べれば手狭である。
書斎や台所も兼ねている。
「懐かしいにゃ・・・
建国期・・・
初代陛下・・・
ノワール様やみんなと過ごした部屋にゃ・・・」
いつしか、ミケランジェロ神の目に涙が光っていた。
「王立図書館は、代を経て増改築されています。
が、この・・・
「始まりの部屋」は、当時のまま保存されています。」
「ここを拠点に、勉強して・・・
職人になったにゃ・・・」
ミケランジェロ神は、涙をぬぐった。
建国期から残っている部屋です。




