第2591話 わからないこと
アルナスの言葉を聞き、私はうなづいた。
「私も、よく言われましたね。
「もっと自信を持て」とか。
自分としては、「妥当な自己評価」のつもりなんですが。」
亜神兵を片っ端から凍らせ、私は彼らを睨みつけた。
「「「ひっ!」」」
亜神兵たちは、息を止める。
「果てには、「自分の基準で言うな」なんぞという輩もいましたね。
なんで、「謙遜」と言わんのでしょうか?」
そのまま、目を細める。
「猫」さながらに。
「私としては、自分は言われるほどに強いとは思ってはいないのです。
わからないのですよ。
教えていただけませんか?」
「どの面下げて言ってるの〜ッ!」
ユニィが、両手を頬に当て、半狂乱になる。
「それは、努力が当たり前に実現する人のセリフなの〜ッ!」
「おや?
ユニィ。
母を、この程度と言います?」
「違うの!
母さま!
「自分より、みんなが偉くないとダメ」なんて、「殿上人」の発想なの!
無理なの!」
さすが我が娘。
ん?
「ならば、180°誤解されていたことになりますね。」
私は、エンディミオン神のほうを見る。
凄まじい神波動のエンディミオン神。
彼は、紫色のタキシードを翻して戦っている。
「たとえ、私の嫌いなグリーンピースであっても、食材を暗黒神波動で汚染しようなどとは、許せんことだ。」
エンディミオン神は、やたらキザだ。
あれ?
どっかで聞いたぞ?
あのタキシードの人がモデルです。




