第2583話 薔薇の紳士
そこへ・・・
「大変です!
敵「月光神」級が出現しました!」
ヘルメス神の眷属が報告してきた。
ぽきぽき・・・
ミケランジェロ神が、指を鳴らす。
「腕が鳴るにゃ。」
ぼきッ!
「痛いにゃ!
骨折ったにゃ!」
「はいはい・・・
痛いにゃ・・・」
すかさず、ミケランジェロ神に回復魔法をかけるリケ神。
現れたのは・・・
熟女のような女神と、普通の女神だった。
「私は、月光神デミダイヤ。」
「私は、月光神セレニア。」
そこで、エンディミオン神とセレーネ神が構える。
「薔薇霞嵐!」
デミダイヤに、エンディミオン神の攻撃が放たれた。
「ふッ・・・
薔薇は大事にね・・・
むッ!?」
かわそうとする、デミダイヤだが・・・
その動きは拘束され、切り刻まれる!
「この薔薇は、オリハルコンさえ切り刻む。
このエンディミオンを怒らせぬうちに帰るのだな。」
なぜか、微笑むエンディミオン神。
「弱そうに見えたのに、強いですね。
ミリアム女王。
彼のこと・・・
どれくらい知っています?」
ハルカ神が聞いてきた。
「セレーネ神の夫ということだけです。
それ以上は・・・」
「私もだ。
神話で「名前だけ」知っているという程度だ。」
私の返答と、補足するアルナス。
「どうする?
ここは神域だ。
神々と亜神・・・
許可の降りた人間だけ立ち入る場所。
よそ者は、厳罰を受けてもらおうか?」
エンディミオン神の笑みが怖かった。
いきなりの侵入者!




