第2578話 識神ミネルの退き際
「ええい!
倒しては起き上がるという、いたちごっこに付き合ってはいられん!」
ベストラーデ神は、イラッときていた。
そこで・・・
「退きましょう。」
ミネル神が決断した。
「このままだと、この宇宙の平和神リケが、従属竜や神官を連れてガチの「いたちごっこ」を始めかねません。
やられてよいのですか?」
「猟師役」、
「イタチ役」・・・
その配役を決めた寸劇だ。
「それはそれでイヤな気がするな・・・」
そうして、識神ミネルと科学神ベストラーデは撤退した。
「おや?
意外にあっさり退いたにゃ。
せっかく、あちし自らみんなで「いたちごっこ」を開演しようと思ったのに、残念にゃ。」
リケ神が、表情を曇らせる。
「あなたは、ガチでやる気でしたか!?」
ハルカ神は、あきれ返った。
「にゃ。
ここでガチでやるのが、平和神リケ流にゃ。」
私は、ハルカ神を見た。
「彼女を敵に回したなら、変なことを言わんほうがいいですよ?
ガチでやりますから。」
数えればきりがないが・・・
「「コケにしているのか!」と言えばコケを召喚したり・・・
なにせ、彼女の神殿の中庭には・・・
「獅子脅し」までありますし・・・」
「ししおどし?
「かこーん」というアレですか?」
私は、首を左右に振る。
「ライオン除け銃火器トラップです。
事実、侵入を試みた人獅子が、死にそうになったことが何度かあったようです。」
「こ・・・
この変人な女神は・・・」
「おお・・・
歴史上の偉人に褒められたにゃ!」
褒めてねーよ!
獅子脅し・・・




