第2571話 最凶の工房
「マジで、自動車に乗ったまま、屋敷に入れたにゃ・・・」
あたかも、映画やアニメの秘密基地のようだ。
「すげえにゃ・・・
あちしの子孫の一人が、こんな軍や神々の基地のような・・・」
「口の悪いヤツは、「基地外」とか「中二病」とか言うにゃ。」
ミケランジェロ神の褒める言葉に、にっこりと笑うファクトリア。
やがて、車から降り・・・
廊下を歩くと・・・
「生物研究室」とか・・・
「錬金術工房」とか・・・
「宇宙艦ドック」とか・・・
妙な表札がついている。
「あんた・・・
なんの専攻にゃ?」
言われて、ファクトリアはあごに手を当てて考える。
「うーん・・・
「なんでも」にゃ。
注文はなんでも受けるし、興味を持ったことはなんでも研究するにゃ。
しかし・・・」
言いかけて、表情を曇らせる。
「陛下や評議会・・・
神様たちの規制が厳しいにゃ・・・
「規制」概念にも困ったモンにゃ。」
あっけらかんと答えたファクトリアに、ミケランジェロ神は思った。
「こいつ・・・
アホなんだな。」と。
「リケちゃんには、恐竜公園計画を三度にわたって潰されるし・・・
研究の度に陛下に「マ〇スルスパーク」くらうし・・・
踏んだり蹴ったり殴ったりにゃ・・・」
明らかに、自業自得である。
「しかし・・・
盾艦構想は、秀逸にゃ。」
言うとファクトリアは、目を光らせた。
「陛下もアテナ様も言ってたにゃ!
「護衛艦」は、名前負けだと!
そもそも、「イージス」とはアテナ様のおっかない盾のことにゃ!
だったらみんな攻撃を防ぐ「盾」にした方がいいにゃ!」
こだわりがあるようだ。
最近では、スペースオペラ物では「盾」の役をする艦が登場していうようで。




