第2568話 捨て石
別の宇宙・ウリナラース神神殿・・・
「ウリナラース神。
どうやら・・・
ガレス神が討たれたようです。」
玉座の運命神ウリナラース神に、情報神デタラが報告する。
天井のスクリーンに、戦場が映し出される。
ガレス艦のどてっぱらに、ピースフル・リケの右タラップが深々と刺さっている。
指揮系統が壊れたためか、リケ艦隊はガレス艦隊を片っ端から撃沈している。
「ヤツは、この宇宙でも平定に対して、人間や他の神の足を引っ張っておった。」
「と、申しますと?」
「ふッ・・・
ヤツは突出しおった。
だから、「敵に始末」してもらったまでのこと。」
無表情に、ウリナラース神はデタラ神に言う。
「所詮は「捨て石」ということだ。」
ピースフル・リケ右タラップ・・・
「にゃーッ!
リケ様と従属竜ご帰還ッ!
なぜか、ミケランジェロ神までおられるにゃ。」
最新鋭の機動兵器隊を指揮する、女性神官隊隊長が宣言する。
じゃきッ!
がしゃッ!
機動兵器隊や機械天使たちが、神波動銃や神波動砲を前方に向ける。
「掃射にゃッ!」
ドゴオオオオオオオオオオオオオンッ!
撃ちまくったあと、撤収。
ピースフル・リケは、急速離脱していく・・・
「ま・・・
待てッ!
リケ神ッ!」
ガレスは、満身創痍で手を伸ばした。
ゴオオオオオオオオオオオオオンッ!
艦橋が爆発し、炎に包まれる・・・
「こ・・・
この私が・・・
捨て石かああああああああああああああああッ!?」
戦神である、ガレスは・・・
その鉄砲玉な性格が災いして、爆散していった・・・
ガレスは、こういう最期を考えていました。




