第2549話 三賢人会議
キティルハルム王宮・女王執務室・・・
ここに、三賢人が集結していた。
「まさか、「敵」の総大将が「運命神」とはね・・・」
ジョルジュが、「ねず!」と書かれた湯呑みから紅茶を飲む。
だが・・・
アルナスは涼しい顔だ。
「珍しいことじゃない。」
「え?」
そこで、私は冷蔵庫からコーラのペットボトルを取り出し・・・
お茶を飲み干したばかりの湯飲みに、コーラを注ぐ。
「このコーラの液体が、「外の世界」。
で・・・
中の気泡が、宇宙と考えて。」
私の言わんとしたことが理解できたのか、ジョルジュは・・・
苦虫を数千匹噛み潰した表情になった。
「はあ・・・
これが、「並行宇宙論」か・・・」
そこで、彼は私とアルナスがあまり表情を変えていないことに気付く。
「まいったね・・・
君らの方が、科学導師として僕より上じゃないか!」
「そうでもないさ。
あなたの、戦術も捨てがたい。」
アルナスが、言い返した。
「問題は・・・
向こうが、神族・人間・・・
どれだけ戦力をもっているか・・・」
私は、プロジェクタースクリーンにデータを出した。
「同等じゃないか!」
推定を含むと、神々・・・
国の数・・・
人口・・・
それらがほぼ同一。
「だが・・・
よくこれだけで攻めてこようと思ったもんだ。」
「・・・と、言うと?」
アルナスの言葉に、ジョルジュが返す。
「戦力とは、拮抗するより・・・
圧倒するか、さもなくばわずかでも買っている状況で攻め込むべきだ。
今は、こちらが守勢に回っているため、彼らは・・・」
「勝てる要素がわずかでもある場合ね。」
私の言葉に、アルナスが、うなずいた。
宇宙の概念です。




