第2548話 神族側の研究
神族戦略研究チーム
「この程度で、どうやって研究せよと言われるかッ!」
聖科学神サイエスが、素っ頓狂な声をあげる。
「ううむ・・・」
科学神プロメテウスが、データを見てうなる。
「データが足らんですな・・・」
だが・・・
「若輩の私が言うのもなんですが・・・
「神」がこれでは、示しがつきますまい?」
メガネをくいっと押し上げて、ハルカ神は挑発的なことを言う。
「特に、数々の戦で・・・
三賢人ならともかく・・・
一人のマッドサイエンティストに、水をあけられておるでしょう?」
しかし・・・
科学神たちは、ハルカ神の顔を見て、げんなりとした。
「さ・・・
さすが、神々に弓を引いた元超魔王・・・」
「無茶を言いなさる・・・」
ただ・・・
ハルカ神は、右手の人差し指を立て、くるくると回す。
「巨神工兵隊の、携帯型・神波動閃熱砲も、神々の傑作ではありませぬか。
今頃は、三賢人や中央電算機による研究が始まっておることでしょう。
完成した暁には・・・
「データは本当にあるんですか?」と問われたならば・・・
「あるんです!」と回答できねば、「神」の名折れでしょう?」
その言葉に、科学神たちは奮起した。
「三賢人ならまだわかる!
あのファクトリアという、どこの馬の骨とも知らぬ、神をも恐れぬマッドサイエンティストに負けてなるものか!?」
「然り!」
「そうですとも!」
それを見たハルカ神は・・・
『ちょろい・・・』と思ったようだ。
意外に心理面が、すごいハルカ神です。




