第2542話 識神VS識神3
ニヤリと笑うハルカ神。
「さて・・・
生物学の授業を始めましょう。」
妙にコワい。
「森羅万象・・・
どのような生物でも、「遺伝情報」・・・
すなわちDNAは、平等に持っております。
たとえ、「神」であってもです。
まあ・・・
その法則を改竄して合成、組み換えを行うことで、合成生物をつくったり、死んだはずの者を蘇生させることすらできます。
まあ・・・
私の助手だった者は、自在にやれますが。」
試しに、ノワール神が聞く。
「では・・・
生きている生物や人間から遺伝情報を抹消すれば、どのようになりますか?」
ノワール神は、ハルカ神の意図を気づき始めたので、意地の悪い顔だ。
「はい。
生きている生物の遺伝情報とは・・・
生物を構成する物質を言わば、ビルの鉄骨のように組み上げている「骨」なのです。
まあ、無理ですが・・・
それを、一瞬で抜き取ってしまえば・・・
どうなるでしょうか?」
これは、ミリアム女王がすでに理論を展開しているが・・・
「はい。
「骨」が全て「なくなる」ため、瞬時に崩壊して崩れ去りますね。」
ノワール神は、かつて人間だったころ、超魔王になりつつあったハルカ神と戦っていたことがある。
だから、そうした「被害者」を目の当たりにしている。
「・・・ッ!
その理論をすでに・・・!」
ミネル神は、驚愕した。
「くくく・・・
この理論は、私の術が封印されている間に、解き明かした総合導師がいますよ?
それとも、技術はともかく・・・
そちらでは「神」の「専売特許」なのでしょうか?」
ハルカ神は人の悪い笑みを浮かべた。
まあ、この理論は私の独自の理論ですけどね。




