第2537話 別宇宙
暗黒邪神ウリナラース・・・
正確には、「暗黒運命神ウリナラース」は、配下の光神族や闇神族を集め、議論していた。
「あちらの宇宙に派遣していた、剣神ロランが創造神王の艦隊によって討伐されたようだ。」
「なんと!」
光神王ライティアスが、驚嘆の声を上げた。
「あれは単なる斥候。
その程度の神よ。」
闇神王ガモフが、あざけるような調子で言う。
「それに・・・
あちらの主戦力は、しょせん人間ではないか。」
「しかし・・・
人間は、なめてかかると、痛いしっぺ返しをくらうぞ。」
ライティアスが、ガモフに反論した。
「そうです!
ガモフ様!
この宇宙にしても、人間たちに手を焼いていて・・・
ようやく彼らは統合したのですよ!」
光霊神ベルギムが言う。
「遺憾ながら・・・
それについては、反論の余地はありませぬな。
あちらから漏れ伝わる情報だと・・・
神々に匹敵する力と発言力を持つ、三人の王がおるとか。」
邪霊神バルザが箴言する。
「キティルハルム王国女王総合導師ミリアリア・イスレ・キティルハルム。
トラルティール科学長官アルナス・ライテス。
リシテアール聖大魔王ジョルジュ。
この三人。
神にも匹敵する力を持ち、人間どもから「三賢人」と称えられる賢者とされておるようで。」
しかし・・・
実は、こちらの宇宙でも対策は進められていた。
「くくく・・・
この邪馬台国が、何もしないと思っていたら、あっちの神様の目は節穴ですね。
いや・・・?
ビー玉が嵌っていることでしょう!
ふはははは!」
邪馬台国艦隊・東宮艦隊旗艦アマノウキフネ級三番艦アマノイワフネの艦橋で、東宮フジミヤは高笑いを上げていた。
心なしか、彼女の耳はぴくぴくと動き・・・
尻尾はぶんぶんと振られている。
邪馬台国艦隊の機動兵器部隊が、ゲートと思われる区域に、神波動反射板を設置する作業をしていたのだ。
どうやらこのシステムは・・・
邪馬台国艦隊の特殊防御システムである「鏡面反射盾」を応用したもののようだった!
「人間をなめるな」というくだりは、ウルトラマンメビウスの敵四天王の一人が言っていた言葉です。




