第2498話 女性騎士部隊
キティルハルム一級貴族・アルム一族。
彼らは、初代より「最初の一級貴族」という誇りがある。
この現代のタイミングにて・・・
「女性騎士部隊」を設立しようという者が現れた!
「は?」
銃士隊隊長ダルタニアン・アルムの娘である魔導士大隊隊長ウィズ・アルムは、目を丸くした。
彼女自身、宇宙戦にて大火力の魔法を敵にぶつけたりして戦果を挙げている、女傑でもあるのだ。
兄が、次期銃士隊隊長に就任することが決まっているが・・・
唐突に、そんなことを言い出したのは、従妹の「ミーニス・アルム」だった。
「女性騎士部隊と言いました!
これからは、女性騎士部隊も活躍する時代です!」
「なにを言うのかしら・・・」
キティルハルムは、元来女性が男性より活躍する国。
ゆえに、こういうことになる。
「機動兵器のパイロットにも、特殊部隊にも多数の女性はいるでしょうが・・・」
「しかし!」
「そんなことは・・・
トラルティールや、邪馬台国で言いなさい・・・」
これらの国では、まだ女性の地位は低い。
「いやだいやだ!」
駄々をこねるミーニス。
ウイズは、ため息をついた。
事実・・・
これからの戦争は、宇宙艦隊戦が主流となっている。
騎士の需要は減っている。
なにせ、機動兵器戦では、むしろ男女はあんまり意味をなさない。
王宮・・・
「しゃーない・・・
評議会にかけますか・・・」
根負けしたミリアム女王。
ほとんど評議員の「根負け」という形で、女性騎士部隊は承認された。
だが・・・
女性騎士部隊は、騎士団の受付や艦隊の事務員扱いとなった。
なぜなら・・・
「すでに」、女性騎士というものは、機動兵器やそれ以外で活躍していたからだ。
ミーニス・アルムの奮闘は、実のところ・・・
あんまり意味をなさなかった・・・
キティルハルムは、「猫」の国なんですよね。
だから「女性騎士部隊」って、意味がないと・・・




