第2483話 ポテンシャル
「そもそも、リシテアールってさ・・・」
ルカ神は、語る。
「最初の頃は、地球の最初の頃のような失敗が多かったんだよね。」
民族・種族戦争・・・
サイエンスハザード・・・
だが・・・
「けど・・・
キティルハルムが建国されて風向きが変わった。」
「と・・・
申されますと?」
ゼウス神が尋ねる。
「地球では、「宗教」が科学に歯止めをかけた。
でも、リシテアールの文明は、地球よりはやく科学と魔法の融合が図られた。
初代女王ノワールから、ノワール二世の頃までの「宗教禁止」と「宗教審問」。
これは斬新だったよ。」
そう。
地球では、古代ギリシャ以外は・・・
宗教が発展を妨げていた。
「そのため、一気に発展したんだよね。」
しかし・・・
「初代ミケランジェロは、ちと過激でしたな。」
「まあね・・・」
彼女は、「宗教禁止」が決まったころから、大枚はたいて、自分の作品に限ってだが・・・
「神像」を全て回収して、破壊していたのだ。
「とにかく・・・
彼らは、ポテンシャルの高い種族だよ。
それだけは言える。」
なにせ、歴代の王・女王から多くの技術者を出しているのだ。
在位のミリアム女王に至っては、「総合導師」。
神々にさえ、武具を打つということもやってのけている。
「まだまだ発展するよ。
あの惑星は。」
「それは・・・
セレメントスのようにでしょうかのお・・・」
「状況次第では、そうなるかもね。」
ルカ:ホント、リシテアールはおもしろいねえ・・・




