第2408話 変えたい意思
「どういうことです!?」
わけがわからない。
甘露の「抜け穴」を身をもって教えたり・・・
自分の過去を教えたり・・・
「敵に塩を送る」どころではない。
これではまるで・・・
「私に、味方をしているようではないですか!?」
「さすがは、「三賢人」。
すぐに気付きましたか。
あなたは気付いておるでしょう。
あの「邪神」たちの狂った「選民思想」を。」
確かに・・・
「かつての配下や、あちらの者たちは・・・
全て彼らに従いました。
あなたの一族に連なる者たちのはずですが・・・」
しかし・・・
と、私を見る。
「ここまで見せつけられては・・・
くだらぬ希望でも、観てみたくなったのですよ。
「悪」であっても「夢」を見ても構わんでしょう?
前世で、そんな潰された「夢」を目の当たりにし続けてきたあなたなら・・・
わかると思いますが。」
これは・・・
目から涙が・・・
「か・・・
感謝します・・・」
私たちに、「希望」をもってくれているのか!
「そんなつもりはありません。
しかし・・・
ノワールには、注意してください。」
「え?
彼女も出てくることは、想定していますが・・・」
どういうことか・・・
「彼女・・・
偽の楽園の禁断の果実を食し続け・・・
怪物になっていますよ。
その力は・・・
オルゴデミウス神やデミウルゴス神に次ぐほどになっています。」
な・・・
なんだと!?
「禁断の果実!?
もしや・・・」
「そう。
あなたやアルナス卿の方がよく知る、「あの」禁断の果実です。」
敵に見せて「味方」でした!




