第2407話 真の目的
「申し訳ございませんが、ここは・・・
私とミリアム陛下の「会談」とさせていただきます。」
ハルカ博士は、通信でそう言ってくる。
唐突に、ミリアム女王の姿がミリアリア艦橋から消えた。
「私に勝てると思っておられますか?」
ハルカ博士は、私に聞いてくる。
「難しいでしょう。」
正直な感想だ。
「なにゆえに?」
「あなたは「遺伝情報治療」の第一人者。
ジョルジュのかつての師であり・・・
主人です。」
それを聞いて、ハルカ博士は、にっと笑う。
「では・・・
全力で撃ち込んでください。」
ハルカ博士は、左手を出す。
「いきますよ・・・
はあああああああああああああッ!」
左手に、全神波動を込めた鉄拳を撃ち込む。
だが・・・
再生と同時に、違和感が・・・
「遺伝情報が・・・
欠損していない?」
そう。
「しかし、ダメージ自体はありますよ。
答は・・・
わかりますね?」
「ええ。
「不死の法」ですね。
甘露自体の副作用を打ち消している。」
「そうです。」
なにか違和感がある・・・
まさか・・・
「まさか・・・
あなたは・・・
こちらのハルカ博士と別世界のハルカ博士の「融合体」!?」
妙だと思ったら・・・
「そうです。
先ほどの神々の反応・・・
なかなかの好感触でした。
あなたなら・・・
私の願いをかなえられるかもしれません。」
そういうと・・・
彼女は、クリスタルのような石を取り出した。
「これを託しましょう。
これなるは・・・
あなたの臣下の総合導師がつくったものと、同じ物質です。」
対神力封じ!
「これは・・・
深淵の図書館の・・・」
「ええ。
不完全なコピーです。」
ハルカ博士・・・
なにを?




