第2383話 機械神戦艦マグネシューム
神族艦・補給艦アルカディア
この艦は、ギリシア神話の理想郷の名を冠した食堂艦も兼ねていた。
同型艦に、シャングリラがある。
「はーい!
みなさん、並んでくださいねーッ!
お食事はにげませんよーッ!」
処女神なのに、「オカン」の雰囲気の女神ヘスティアが、「食堂のおばちゃん」をしている。
「カツ丼定食をお願いします。」
私が注文した。
「はーい!
オオゲツヒメ!
カツ丼定食!」
「承りましたッ!」
すさまじい勢いで、調理していく。
私は、カツ丼定食を受け取り、テーブルにかける。
そのときだった。
―緊急警報!
巨大戦艦が出現!
補給・休憩中なれど、手の空いている者は迎撃せよ!
なお、艦の外殻装甲はマグネシウムである模様―
ヘルメス神の声でのアナウンス。
そこで立ったのが、ハンバーガーを食べ終わったばかりの猫耳ガンマン少女だ。
彼女は、スマホを取り出し、どこかへかける。
「もしもし!
あちしにゃ!
え?
「オレオレ詐欺」対策で、名乗れにゃ!?
海賊なのに、そーなるにゃ!?」
素っ頓狂な声でツッコむガンマン少女―星野鉄子卿―は、それでも会話を続ける。
「出撃準備はできてるにゃ?
OK!
すぐいくにゃ!」
印を結ぶと、空間転移で消える。
「はあ・・・
女王マグネーシュームね・・・
懲りないんだから・・・」
私は、カツ丼定食を食べ続ける。
「ま・・・
エスメラルダスのところには、データを送っておいたし、鉄子専用機を改修しておいてくれているでしょう。」
久々のヘスティア様です。




