第2372話 想定外の進化
偽の楽園・・・
「どうやら、ウロボロス様が倒された模様で・・・」
リンゴのような果実をかじるノワール。
「き・・・
貴様・・・ッ!」
邪神オルゴデミウスが、ノワールを睨んだ。
しかし、ノワールは涼しい顔をしている。
「さて・・・
次は、どなたを出されます?
私の直接の上司や部下でもいいし・・・
邪神様の配下でもよろしい。」
ノワールの神波動は、膨れ上がっていた。
「ああ・・・
おいしいリンゴですこと・・・
なるほど・・・
そもそもの人類の祖である、アダムとイブが夢中になるのもうなづけますねえ・・・
「知恵の実」と「命の実」・・・
禁断の実とは、よく言ったものでございます。
くくく・・・
邪神様方には及びませぬが・・・
ここまで、楽に強化できるとは・・・」
ノワールは、蠱惑的に笑った。
―こやつ・・・
想定外の進化をしておる!―
オルゴデミウスは、歯を噛みしめた。
「猫」さながらに・・・
「ああ・・・
そうでした。」
ノワールは、両手をぽんとたたく。
「宇宙軍・・・
特にリシテアール軍には、注意していただきたいですね。
キティルハルム王国艦隊は、ただ強いだけではありませぬ。」
「わかっておるわ!
王族だけかと思ったら、変態がいおった!
性格だけでなく、戦法までな!」
オルゴデミウスは、怒鳴った。
「ただの彫刻家と思えば、常軌を逸した攻撃はするわ・・・
科学導師と思えば、棘付き鉄球で殴るわ・・・」
おそらく、当人たちが聞いたらバカ笑いして・・・
「笑い死にさせるな!」とツッコんだことだろう・・・
ノワール:「禁断の果実」・・・
おいしゅうございます・・・




