第2369話 ネズミと大蛇
「いかすかない神・・・
か。
何ゆえだ?」
ウロボロスは、ジョルジュに尋ねた。
「そうだね・・・
あなたたちは、「あの」創造神王たちすら見下しているじゃないか。」
ジョルジュは、ニヤリと笑う。
「くくく・・・
あの地球の科学導師ケクレは、神に祈りながら研究をしておったから手助けをしてやったまで。
しかし・・・
創造神王と破壊神王は、人間として永劫に戦い続けていたではないか。
愚かなモノよ。」
そのときだった。
ジョルジュの神波動が、膨れ上がったのは。
「人間をけなすなよ!
かつての僕のご主人様も・・・
科学導師のみならず・・・
人間ってやつは・・・
必死こいて生きているんだ!
神々が・・・
人間を神に準ずるものとしてつくったのなら、なおのことだ!」
ジョルジュは、大型のブラックホールを精製した。
「重力渦散弾!」
だが・・・
「効かんッ!」
時間障壁を展開するウロボロス。
「だりゃああああああああああああッ!」
かまわず連発するジョルジュ。
「ふッ・・・
攻撃を撃ちまくる・・・
愚かな・・・」
しかし・・・
「ん?」
ヤンが、何かに気付いた。
「そうかな?」
「どういうことだ?」
言った傍から・・・
いくつかの「弾」が、障壁を潜り抜け・・・・
「ぐはあああああああああああッ!?」
ウロボロスの片腕を引きちぎった!
「ぐうう・・・」
甘露の力で強引に回復する、ウロボロス。
「どういうことだ!
私は・・・
全ての攻撃を減衰・消滅させているはず!」
だが・・・
「あなたは、わかっていないね。
「ブラックホール」の特性を。
科学的に言うと・・・
「重力加速度」というヤツさ。
ジョルジュ閣下は、がむしゃらに撃っているように見せて・・・
いくつかを重ねて撃った。
そもそも、ブラックホールってのは重力によって光さえも呑み込む「最強の重力」。
そいつを小型とはいえ、一列に繋げてぶつければどうなるのかな?」
ヤンの目は、鋭かった。
「闇属性」は、こんな感じです。




