第2357話 猫は、邪神様さえも食うのか!?
ズバアアアアアアアアアアアアアアアンッ!
要塞空母艦ロゴス中核・機動要塞ロゴスについに肉薄する、戦艦ミリアリア。
ロゴス艦橋・・・
「!!!ッ!」
ロゴスの顔が、蒼白・・・
いや、「透明」という表現が似合う表情になった。
「ロ・・・
ロゴス様!
ミリアム女王・・・
最終隔壁をぶち抜いて、この機動要塞ロゴスに到達しました!」
言わなくてもわかる。
不意に、通信が入る。
「さあ・・・
どう料理して差し上げますか・・・」
意地の悪い笑みを浮かべるミリアム女王。
「陛下!
あちし、「ノワールオオウナギ」メインの「キティルハルムの闇鍋」がいいにゃ!」
ナキが、尻尾をぴんと立てて、横から口を出す。
「うーむ・・・
「ノワールオオウナギ」は足が早いから、冷凍庫に入れて保存しなければならないので、持ってきてはいないのですよ・・・」
「残念にゃ・・・」
ナキの尻尾が、へたりと落ちる。
「ノワールオオウナギとはなんだッ!」
思わず、ロゴスは尋ねる。
フッと、ミリアム女王は笑う。
「キティルハルム近海に多く生息する、巨大ウナギです。
これがまた、ウマい・・・
ああ・・・
初代様が釣り上げたことを記念して「ノワール」の名が冠されているのです。」
さらに・・・
「エンペラーコブラの蒲焼きなんかは、どうにゃ!?」
「同様の理由でね・・・」
「おおう・・・」
残念そうなナキ。
「貴様ら!
「コブラ」を食うのか!?
「猫」のくせに!
マングースかッ!?」
言い合う間に、ミリアム女王は・・・
守護の竜・神猫を鎧としてまとった姿になっていた。
「なんでも食します。」
そこで、右手をさっと振る。
ズガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンッ!
機動兵器部隊の一斉攻撃が、機動要塞ロゴスに降り注いだ!
「さて・・・
「邪神」様の味は、いかなるモノでしょうか?」
ミリアム女王が、ぺろりと舌なめずりをする。
「ひッ!」
ロゴスが、思いっきりビビる。
「ご安心を・・・」
ミリアム女王は、神波動閃熱砲のトリガーに手をかけた。
「マジで、食すワケがございませんよ。」
「信用できるかーッ!」
キティルハルムの民は、基本的に「なんでも」食います。




