第2341話 アスガルド神族
アスガルド神界・ヴァルハラ宮・・・
「ああああああああああああああッ!
わ・・・
私のせいだあああああああああああああッ!
いくら人間どもが下等で不遜とはいえ・・・
あそこまであからさまに、非難すべきではなかったのだああああああああッ!」
アスガルド神族主神・オーディーンは、嘆いていた。
「まったく・・・
今気づいたのかい・・・
オーディーン様は・・・」
狼神フェンリルは、ジト目だった。
「そう言うな・・・
「今頃」とはいえ、気づいたのだ。
よしとしべきだ。」
雷神トールが、肩をすくめた。
「では、次なる手はどう打ちますか?
現在、ヘルメス神が「偽の浄土」を封じたとはいえ、長く持ちますまい。
これまで、三賢人がたて続けに防衛措置をとったため、なんとか事なきを得ています。
リシテアール連邦に対する襲撃だったため、なんとかなっていますが・・・」
ワルキューレのリーダーのブリュンヒルデが、箴言する。
「こちらからも、人を送って結界を強化すべきだな。
各神族も、似たような結論になっているかと思うが。」
「だな。
あの調子で、偽の竜の兵をたて続けに送られたら、たまったもんじゃねえよ。」
と、フェンリル。
「ですね。
他の弱いところに、多数で攻め込まれたら総崩れになるところでした。
もし、ワルキューレ隊が全兵団でカバーできても、包囲網を突破され・・・
人間たちの艦隊は、壊滅しているところでした。」
「やべえじゃん!」
ブリュンヒルデの分析に、そう言ったフェンリル。
「それほどまでかよ・・・
偽の竜・・・」
さらに・・・
「キティルハルムのミリアム女王が、全人類に、守護の竜の廉価版兵器の画データを公開しています。」
だが・・・
「へッ!
あんなモン・・・
扱えるアホがどんだけいるんだよ・・・」
フェンリルの言葉も、もっともである。
「とにかく、他神族や人間たちと連携をとるしかないな・・・」
トールが言った。
オーディーン様が、悶絶しています。




