第2330話 邪神
「フフフ・・・」
偽の楽園において、果実をたらふく食したノワール・・・
「これはどうでしょう・・・
酷いですわ、邪神様方・・・
このような「素晴らしい」毒薬を用意されているなんて・・・」
蠱惑的な笑みで、邪神たちに微笑みかける。
「猫」さながらに。
「どうやら、これらは・・・
「知恵の実」「命の実」・・・
双方の特徴を持ち・・・
なおかつ、食した者を狂わせる効果があるようですわね・・・」
酒かまたたびに酔ったように、ノワールは囁く。
「なんと・・・
恐ろしき分析力よ・・・
さすがキティルハルム王国初代女王にして「司書女王」と呼ばれるだけある・・・」
邪神デミウルゴスが、うなった。
だが、こんな「麻薬」のような神果・・・
ミリアム女王級の亜神や、平和神ニケ級の惑星神ならば、即座に焼いているであろう「邪悪な」植物だった。
「デミウルゴス様。」
「おお・・・
ロゴスか。」
邪神ロゴスが、ひざまずいた。
「キティルハルム王国が、新型限定・機動兵器をラインに乗せたようです。
ついに、人間ながら「本気」になったよしにございます。」
「ふッ・・・
こちらも、人間相手とはいえ、「なめすぎた」ということよ。
オリンポス神族級どころか、創造神族級の神々さえ一目置かれる連中だからな。」
さて・・・
次なる手は・・・
とばかりに、邪神たちは戦略を練り始めた。
酔っぱらっていても、分析してるノワール・・・




