第228話 機巧の大魔王VS氷の大魔王
「あんたたち邪魔よ!」
ファルスの配下、マリカ、シルフィア、カサンドラが、氷の大魔王リリエラの前に立ちはだかった。
「邪魔はあなたです。」
「そうよ。」
「これからの時代、相手に対して望まない愛を示さない人は、不要なのです。」
リリエラは、魔法の杖を構えた。
「ご苦労だぜ。」
そこに、ファルスが現れる。
「なんですか・・・
この人たちは・・・!」
「何でももクソもねえよ。
オレは、絶食系を続けようがやめようが、こいつらと共にいくことに決めた。
てめえみてえのは、足手纏いだ!」
ファルスは、ため息をついた。
マリカが、神波動剣を取り出した。
「あなたは、科学導師時代のファルス様のご厚意を無駄にし続けました。」
「くッ!」
「敵ながら、ライテス卿はすばらしい方でした。
あなたと違い、ファルス様に歩み寄ろうとされた。」
「ミリアム女王は、ファルス様と家族ぐるみで食事をともになさいました。」
魔王たちは、リリエラに詰め寄る。
「しかし、あなたはファルス様に何をされましたか?
一方的に愛を押し付け、それが叶わないとなると、ファルス様の研究を壊された・・・」
「くッ・・・!」
リリエラは、そのまま格納庫に走る。
そして・・・
「新型機RH-001リリエイラ・・・
これで・・・」
しかし、ファルスは・・・
「な・・・!」
「グレートファルス・宇宙戦仕様だ。」
あたかも、宇宙空間に二体の巨人がいるかに見える。
「オレは悟ったぜ・・・
貴様のような奴は、始末しねえといけねえってな・・・!」
「ど・・・どうして・・・」
「時に、「理解できない」ってのは、「知らない」以上の罪になるんだ。」
愛を得ようとする、「機械人間」と、狂った「異常愛者」との戦いが始まった・・・
時として、分かり合えないのでしょうか・・・




