第220話 猫の国のアリス
「だっさ!
女王様の服が、「コレ」なワケ!?」
開口一番、アリスが、私の服装をけなした。
正直、どうでもいいが。
「無礼なの!
このローブは、初代から伝わってる、由緒正しい正装なの!」
ユニィが、激怒した。
「神聖騎士だか、パラパラだか、知らないけど、王族は地味でいいの!
あんまり派手にすると、お小遣いなくなっちゃうの!」
はっきり言って、私はどうでもいい。
前世でもそうだった。
「国もこんなに豊かなのに、ケチね。」
「私、ユニィシロップの特許で、結構お小遣いたまってるの!
国民の税金で、贅沢する王族は、クズなの!」
事実私は、「自分の収入」で生活している。
やたら、エキサイトするユニィ。
「アリスさん・・・真のセレブとは、地味に攻めるモノですよ。」
はい。
私は、黒猫ですゆえに。
「ぷくく・・・この姫様、子供ねぇ・・・」
「子供じゃないの!
フィアンセだっているの!」
「ほんと!?
親が決めた、許婚じゃないの?」
「「王族」に対する偏見なの!
王立学校で、互いに「同時に」告白して、両想いだったの!
従弟だって知ったのは、後だったの。」
「ふーん・・・」
おや・・・?
あそこで、ちょろちょろしているのは・・・?
私は、こそこそしている、「光っているモノ」のに目配せする。
ありゃりゃ・・・
よく知った神波動も・・・
「ふむ・・・メンバーもそろったわ。
お茶会にしましょう。
エテ機関長もどうぞ。」
「フム・・・
お相伴にあずかりましょうぞ。」
キティルハルムの王族は、「稼いで」いるのです。




