第163話 華麗なる変な一族
キティルハルム王立図書館・・・
ここは、古今東西の書物が集められた図書館である。
「ミケランジェロ一族・著名人」
リケは、興味をひかれた。
「あちしのことも・・・
うえ・・・
詳しすぎるにゃ・・・」
初代ミケランジェロ
通称ミケ
建国初期からの、評議会のメンバー。
彫刻と鋳造に長けた職人。
なお、最初に子や弟子にかつおぶしを懲罰に使用した人物でもある。
初代女王ノワールが釣り上げた鮫をかっさばき、キャビアを求めた逸話は有名。
アトランティアとの戦争の原因となる、殺害された娘は末娘のリケ。
なお、王宮応接間に飾られた画は、当時の王太子と妹の初代騎士団長のダブル結婚式に乱入せんとした聖鳳凰のルカを追い出した時を描いたもの。
ミケランジェリ・ミケランジェロ
通称ラン
分家ミケランジェリ家の祖。
名だたる服飾デザイナーとして名を残す。
王太子のローブのデザインは、彼女の作。
人間族とは一線を画する貴金属の価値観を有する人猫だが、彼女はそれが顕著だったようだ。
初代女王の爪の垢を煎じたお茶を、考案していたらしい。
ミケランジェル・ミケランジェロ
通称ランジェル
分家ミケランジェル家の祖。
妥協を全く許さないキティルハルム陶芸の創始者。
自身の作品の出来が悪いと、いきなりキレて、叩き割る。
座右の銘は「万全を志すと失敗する。完全を志すと万全となる。」なお、王宮応接間の花瓶は彼女の作で、女王による支払いを「値切らせた」ことでも知られる。
リケ・ミケランジェロ
ミケランジェロの末娘。
アトランティアの神官兵に殺害され、それがリシテアール唯一の宗教戦争の引き金になってしまう。
後の「リケ・サンクチュアリ」に埋葬される。
ニス・ミケランジェロ
本家の出だが、陶芸家。
なぜか、失敗作をためこみ、粉末合成爆薬の容器に使用していた。
外交官として敵国に挑発行為をくりかえし、それはトラルティール分裂戦争に発展。
トラルティアとウズドガルドとなる(後に再統合)。
レアン・ミケランジェロ・キティルハルム
ニスの息子。
ニウ二世の補佐官。
攻撃魔法と爆薬の使い手。
トラルティール分裂戦争に妻とともに参戦。
後、ラムンセンの初代王妃にちょっかいを出して、こっぴどく叱られる。
ネル・ミケランジェロ
ニスの娘。
王宮菓子職人。
分家ネル家の祖。
超レアチーズケーキを製作。
数々のスイーツを開発して名を上げる。
ファミリア・ミケランジェロ
ノワール二世の代の商工ギルドマスターで、彫刻家。
大魔王ミュウに火炎瓶をぶつけ、火炎魔法をぶつけるという過激な戦い方をしたことで知られる。
ルシア・ミケランジェロ
分家ルシア家の祖。
総合導師ライテスに伝授された「タレ」をもってして「ウナギの蒲焼」を完成。邪馬台国の二代目皇帝ヤマトタケルに評価を受ける。
エメライン・ミケランジェロ
キティルハルム・クリスタル工芸の草分け的存在。
著名作が、「クリスタルの骸骨像」。
なお、国内でも評価は二分される・・・
アリシア・ミケランジェロ
ミアン女王統治下のギルドマスターで、本職は彫刻家。
娘を引きずって帰る姿は、「猫」そのもの・・・
ナキ・ミケランジェロ
ミリアム女王の学友。
時折、変なところに入り込んでいる。
学生時代、お小遣いを洗っている姿をミリアムに目撃されている。
曰く、「資金洗浄」。
曰く、「黒歴史」。
システィーヌ・ルシア・ミケランジェロ
ルシア庵の女将。
リリー・ルシア・ミケランジェロ
ルシア庵の看板娘。
ピンク脳・・・
ケフィ・ネル・ミケランジェロ
先祖の傑作、超レアチーズケーキを再現した「神童」。
アリア・ミケランジェロ
創作料理アリアの店長。
奇抜な料理を作ることで有名。
ミラ・ミケランジェロ
ナキの娘。
王太子ユニィの学友。
タキ・ミケランジェロ
ミラの妹。
リケ・ミケランジェロ
前述のリケが、ルカ神の眷属として蘇生。
王立学校に在籍中。
「よくここまで集めたにゃ・・・
誰が、書いたにゃ・・・?」
リケは、著者名を見る・・・
「げッ!」
そこには、「司書神カイロス」と書かれていた・・・
うっひょーッ!
大変でした!




