第118話 娘の彼氏
「わあ・・・」
ごくりと、その少年は喉を鳴らした。
「アルムス君・・・たっぷり食べてね!」
なんとこの子・・・
ケティ先生の孫だそうだ。
「かわいいでしょぉ~でもたくましくて男前・・・❤」
ユニィに頭と尻尾を撫でられ、でれでれしつつ料理をかっこむアルムス君。
色気と食い気を、両立していやがる・・・
「うう・・・愛する人を骨抜きにするのは、僕にかなうモノはいないと思っていたのに・・・」
なぜか、イリアが敗北感に悶絶している。
「お義父様・・・
「上には上」がいるんです。
お義母様は、お義父様が「篭絡」されたようですけど、ユニィ様は僕が惚れて、僕に愛を下さいました。」
にやりと笑う。
「む・・・娘が・・・」
イリア・・・
かわいがっていた娘が、男に取られて悔しいようだ。
「イリア・・・これが、子供の独立というものよ。
父親なら父親らしく、「婿の師」にならなきゃだめよ。」
「~~~・・・」
さめざめと泣いている。
「・・・で、光を屈折させると、自分や物の姿を消せるんですよ。」
「母さまに教えてもらったから知ってるけど、どこで知ったの?」
「ええ。学校の図書室で。
こんなこと、ユニィ様は知ってるかもしれないけど、これくらいは知っておかないとって思って。」
「一緒に、宇宙へ行く!?」
「うん!」
二人で、世界つくってやがる・・・
この二人・・・
まだ七歳だぞ・・・
ミリアム:将来の「女王補佐官」・・・
しっかりと育てんと・・・




