第114話 女神の事情
「あ〜耳が痛いなあ・・・
でも、どの面さげてキティルハルムに行けっての?」
ルカは、ふてくされていた。
「それでも、「闇の大魔王」の誕生を阻止しようとされていますが。」
「あ〜・・
そんなの気休め!
またキティルハルムに顔出したら、他の連中は許してくれてもミケランジェロ一族は、許しちゃくれない。「愛の女神が聞いて呆れる。」って言われて、タコ殴りにされるのがオチだよ・・・
子供一人、見殺しにしてるんだよ・・・」
「誠心誠意、謝罪すれば・・・」
じろりと、私は睨まれた。
「君って、地球からの転生者だよね。
小説家が「感動するから」「おもしろいから」という理由で、主役を越える人気キャラに、酷いことをしたら、どうなるか、知ってるよね?」
ドスの効いた声だ。
怖い。
「そういう場合、謝罪すればするほど叩かれる。」
神様だけに、説得力がある。
「亭主に相談すれば、「君の責任だ。」と冷たいし・・・」
プッ・・・
合法ロリ・・・
「誰が合法ロリだ!」
「心読むの反対!」
そんなとき、するりと人猫のような人影が・・・
「また君?
この娘のところで大食い勝負に、勝ったて聞くけど?」
そこにいたのは、チェシャ猫だった!
金剛石をかじっている。
「・・・君・・・科学導師の手法を覚えたんだ・・・」
ルカが、呆れる。
「っていうか・・・
わざわざ金剛石合成してかじる?」
「ん?
甘くておいしいよ。」
なんなんだこの人・・・
「キャロルっていう作家のところに、出入りしてました?」
「うん。
ネタ提供を多少。」
あの書かれ方からすると、相当なトラウマだな・・・
「謝罪会見に立ち会ってあげてよ。」
「しょうがない・・・
あなたの頼みなら・・・」
某作家に、ネタを提供・・・




