第111話 ネガティブ・ブレイバーズ
「まったく・・・今度は何しましたか?」
勇者三人組が、私の一喝にビビッていた。
「アリアの料理にイカを入れたり、病院の薬にアワビを入れたり・・・!
あなたたちは、人を毒殺する気ですか!」
ファミア、アルテ、トロワが縮こまっている。
「罰として、王都を三周です!」
「「「えーッ!?」」」
「はいは!?」
「「「はい・・・」」」
疲れた・・・
三人が応接間を出た後、脱力・・・
「あ~弟子というより、子供のお守りを任されたんじゃないのよお!」
仕事ができん・・・
「はは・・・ウチの子のほうが手がかかりませんね・・・」
「まったくよ・・・いたずらばっかで・・・
これで「恋愛拒否症」だってんだから、始末に負えないわ・・・」
「しかし、利点も見つかりました。
「恋愛」を受け付けない分、性別にこだわらず誰とも打ち解けています。」
「意味なく性別を考えませんからね。」
まったく・・・
私は、総合導師であって教師じゃないんだぞお!
「大変ですね。」
「母さま。」
母さまが、姿を現した。
「あなたの「職場心理学」の論文・・・
拝見しましたよ。
興味深いです。
かつての地球で、実践されていたのですか?」
「いいえ。
誰もが、思いついていなかったことです。
恐らく、目を向けられず、当事者たちだけが気にしていたことだと・・・」
「そうでしょう。
しかし、あなたはかつて「底辺の労働者」だった。
だからできることもあります。
ライテス卿のお言葉ですが・・・
「己の分をわきまえよ。」
です。」
「誤解されるんですよ・・・
この言葉・・・
自分が、百の力を持っているなら、百二十でいけ。
二百も三百も出すな。
いずれ、衰える。
という意味です。
他者は、五百も六百も引き出させようとします。
当人が、不可能であると自覚しているのに、無理にね・・・」
「よくできました。
私もこの言葉の意味を知りたくて、悠久の図書館で、司書神にお聞きしました。
元は、ブッダと称される大賢者のお言葉だそうで。」
いたのか・・・
司書神カイロス・・・
かつてそれは、「身分制度」に利用されました。




