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第4章 3幕 終幕 エズラ

ひとまず物語のプロローグは完結です!

ちなみに主人公の肩書きとか変わりまくってますよね….


はい、ここからは神の力を持って修正祭りとなります。

大変申し訳ございません。

「エズラ….おい、エズラ何か喋りなさい、喋ってくれ。」


常人であれば目が痛む程に煌めく装飾に彩られた豪邸の一室。そこには、呆然と架空を見つめる1人の女性とその父

最高議長コーレン。


「あの….あの、クソッタレのエルフが!!」


「ひぃぃぃやああああ!!!!!」


“エルフ”と言った瞬間に凄まじい悲鳴がこの一室に響き渡った。

ずっとそうだ。自身が家に帰たときには、既に娘は帰宅しており先に仕事を終えて待っていてくれたのだと思った。

だが、様子がおかしかった。様子はご覧の有り様だ。


「最上級兵士を呼べ!!」


その名を受けた彼の従者が慌てて動き出す。


(確定だ。エルフというだけでこの怯えよう、あの怪物に何かされたのだ。まさか、無理やり関係を迫られたのか。自ら奴への任務通達の職務を志願した時は気でも狂ったのかと思ったが….まさか娘は本当に奴の事を….。)


そんな筈はない。断言できる。幼少期から徹底した人間至上主義を叩き込んできた。あの、劣等種に惹かれるなど有り得ない、筈だ。


思い返されるのは、エルフでありながら人類の守護神としてこの国を守る英雄。そんな、御伽話のような存在に心を奪われていたかつての娘。

私は、娘がその男の話をした瞬間に少女”厳し目”の躾けを行った。

本当の人類の守護神とは誰なのか。奴が如何に汚らわしく醜い存在なのか教え込む。それが、親としての責任だった。

その、教育の甲斐もあって娘は人類への博愛の心に溢れた素晴らしい女性へと成長してくれた。


「お待たせいたしました。議長閣下。」


「あぁ、よく来た。…..すまない少々取り乱していてね。」


黒い軍服に深いフード、腰には真っ黒な黒刀。そして、ニヤケ顔のマスク。

評議会直属の精鋭中の精鋭だ。

かつて、このミッドガルドを震撼させた負の遺産。神狩りの使徒。この男は、父が健在だった頃から自身の懐刀として働いてくれていた。


「して、今回はどのような依頼で?」


男の仕事は極論”始末屋”だ。かつて、私が議長になる為に抵抗勢力や有能な人材を始末させてきたのがこの男だった。そして、その依頼を全てこなす正に議長たる自分にのみ許された死神の鎌だった。


「この男の抹殺だ。」


議長は写真を懐から取り出す。独特な髪の毛と目の長身のエルフ。

英雄トレス・アルトリウスだ。


「こ…この男ですか。」


「そうだ、確かにコイツは化け物だが。今は手負い、何より任務が終わったばかりで疲弊している。君であれば容易く葬れるはずだ。」


「それは、よかった。ではすぐに仕事に取り掛かからせて頂きます。」


おもむろに男は懐から短刀を取り出し、ソレを渡してきた。


「なんの真似だ?」








「さぁ、任務遂行の時間です。議長、目の前に居るのがその英雄ですよ?」







「…..な!?」


ゆっくりと、ニヤケ顔のマスクを取り外した男。そのマスクのしたにあったのは、左右の異なる瞳を持つ美しい青年。英雄トレスだった。


「き…貴様いつから!!」


「いつって、昔からですよ?そう、貴方がカブトムシを捕まえてきて欲しいと私に頼んだあの時からね。フフ、まさかあの後、花火で火炙りにするとは思いませんでしたが。」


(こ、こいつ何処まで知っている。まさか、本当に昔から….)


背筋が凍りつき、腰が抜け、空いた口が塞がらない。

自身の最強の死神。その正体がエルフだなど、悍ましいエルフ王の血族だったなどと、信じられない、信じたくない。


「ほら、やるなら早く済ませてください。ん?もしかして躊躇なさっているのですか?もしや、今まで散々私に人を殺させておいて自分は誰も殺した事がなかった、なんて言いませんよね?」


「わ…わた、し、は」


「しょうがない、私が筆下ろしして差し上げましょう。さぁ、これを手に取って」


「う…うわぁあああ!!!!」


恐怖のあまり、その短剣を男の胸目掛け全力で突き刺した。初めての経験だった。


「….おやおやおや、これは想定外。大抵なものは屈服して私に身を委ねるか気を失うのですが。流石は最高議長どの、このトレス感服です。」


ニコニコと無邪気に微笑む男。しかし、その表情優しさや温もりは一切なかった。


「普段でアレばこのまま見過ごす所なのですが、貴方は曲がりなりにも強い心をお持ちのようだ。しょうがないですね。」


男が本当に残念そうに呟き、少しばかり後方に歩んで行った。


-偽りの竜王(ギドラ)-


「あ….あぁ!!」


「残念ですが貴方はここで退場です。今まで、有能な人類を守護神達を消すためにご協力頂き感謝致します。しかし本当に残念、貴方の尊きさは決してこの世界に知られることは無いのですから。」


死の間際に悟った、なぜこの男が自身の忠信であり続けたのか、評議会とはなんだったのか、何故あらゆる手を用いてもこの男の権威を失墜させる事が出来なかったのか。


最初から人類はたった1人のエルフに敗北していたのだった。


そして、議長とその娘エズラはかの英雄の邪神、ギドラの口の中へと消えていった。

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