第30話 冒険者ギルドへようこそ
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嬉しかったのでつい書いてしまった。
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「えっと・・・何?」
クーネディアがなぜ怒っているか分からず、首を傾げるハジメ。
「白を切る気!?」
それを聞いたクーネディアは更に怒り出す。ハクマーとゲンマーも異変に気づいて近づいてきた。周りに居た他の客もチラチラ見たり、聞き耳を立てていた。
「おいおい、どうしたんだ?」
「ム、何かあったかの?」
「いや、それが何が何だか・・・とりあえず座ったら?」
ハジメが勧めると、クーネディアはハジメを睨んだまま向かいの席に座った。ハジメは困った顔をしながら原因を聞く。
「えっと・・・それで君が怒ってる原因ってのは?」
「いいわ! あくまで白を切るって言うなら、こちらから言ってあげるわよ!」
クーネディアは再び立ち上がりハジメを指差す。ハジメは「落ち着きのない子だなぁ」と顔がにやけそうになったがグッと我慢する。だが、クーネディアの次の言葉で驚愕の顔に変わるのは我慢できなかった。
「アナタ! 溺れて意識がないのをいい事に、私に・・・いやらしい事したでしょう!?」
「ハァ?」
「おお! 嬢ちゃん、昨日溺れた子じゃったか!」
「ん? なんだこの嬢ちゃんが昨日言ってた子か?」
何を言っているのか理解できないハジメを余所に、ハクマーとゲンマーはクーネディアが昨日の娘という事に食いついた。
「いや、オレはいやらしい事なんてしてな―――」
「黙りなさい! 港のおばさん達からすべて聞いたわ! 意識を失ってる私の口に・・・胸に・・・」
ワナワナと震えだすクーネディア。ハジメも何の事を言ってるのか理解して慌てて弁明する。
「いやいやいやいやいや! 違うぞ! あれはそう言うのじゃない!」
「ム、そういえばそんな事しとったのう」
「ハジメ、それはどうかと思うぜ?」
「ちがっ・・・ちょっと待て! あれはただの人工呼吸と心臓マッサージだろ!」
「ジンコウコキュウって何よ!」
「シンゾウマッサージも聞いた事ないのう」
「だな」
「え? マジで?」
3人共初めて聞いたという顔をしている。ハジメはクーネディアを海から引き揚げた時の事を思い出した。
(そう言えば、あの時の野次馬も諦めるの早かったな。皆、人工呼吸を知らないのか・・・)
「変な事言ってごまかそうったってそうはいかないわよ! 観念して認めなさい!」
「・・・・・・クックック」
クーネディアがビシリと指を指すとハジメが笑い出す。
「な、なによ・・・」
「よーし、上等じゃないか。それならキッチリ説明してやる! ハクマーさん、何か書くものないですか? できれば大き目な奴で」
「お、おう」
ハジメに言われ、ハクマーは受付の方から1m四方の黒板を持ってきた。
「献立とか書くやつなんだけど。これでいいか?」
「十分です。ありがとうございます」
ハジメは3人を並べて座らせ、黒板を持って話を始める。
「今から溺れた人がいた時の対処法、人工呼吸と心臓マッサージを説明します」
そこからハジメによる説明会が行われた。自分への誤解を解くという事もあり、熱のこもった説明に周りに居た他の客も集まって話を聞いていた。
「―――と、いうわけです」
説明が終わると周りから拍手が起こる。
「こりゃ為になる話だな」
「だな、船乗り仲間にも教えてやるか」
「何か紙ねぇか。写しておこう」
「ちょっと港行って美女が溺れていないか探してくる」
「そんなのいつまでたっても見つかるわけねぇ! 自分で突き落とした方が早いぜ」
「おい、誰かコイツ衛兵につき出せ!」
騒がしくなったのでハクマーとゲンマーに後は任せ、クーネディアと話をする。クーネディアは気まずいのか俯いてしまっていた。
余談だがこの説明が街から港、港から他国へと伝わり、各国での水難事故での死亡率が幾分減る事になった。そして溺れた美少女に美男子が口づけをして息を吹き返したという伝説も、主に街の女性達により同時に広まるのだが、それを本人達が知るのはずっと後の事だった。
「分かってもらえたかな?」
「グムム・・・」
「いや、グムムって・・・」
「あれは私を助ける為にした事なのね。私の誤解だったみたい・・・」
「分かってもらえればいいんだ。そう言えば自己紹介がまだだったな。オレはハジメ・アメジスト。こっちは核人のパル。君は?」
「私はクーネ・・・」
自分の名前を言いかけてハッとする。
(あっ、本名はマズイ!)
「クーネ?」
「そ、そう! クーネ! 何の変哲もないただのクーネよ!」
(あぶなかった・・・。1日で私の居場所ばれたら、せっかく船から抜け出した意味無いじゃない)
「? よくわからんが、よろしくクーネ」
「キュィイ!」
一通り挨拶を済ますと、ハジメは放置していた朝食を食べ始める。そのまま席に残っていたクーネはじっとハジメを見ていた。
「まだ何かあった?」
ハジメは黙々と食事を続けていたが、堪らずクーネに話しかける。先程の誤解もあったせいか、クーネは気まずそうに問いかける。
「えっと・・・ハジメって、もしかして魔人族?」
ハジメはピタリと手を止めてクーネを見つめる。
「何でオレが魔人族って?」
「私、ご先祖様が傭兵として世界中を旅した時の話を小さい頃から聞いて育ったの。その話の中で魔人族の仲間が出てくるんだけど、目が紫色に光るのがハジメと一緒だなと思って・・・」
(父上の仲間だった人かな・・・あれ?)
ハジメはクーネの話を聞いて疑問が浮かんだ。
「オレの目が光ってる所なんていつ見たっけ?」
「港で御爺さんに絡んでた人がハジメに向かって来たじゃない。私、あの時ハジメの目の前に居たのよ。透明だったけど」
「あぁ、あの時ね。ん? って事は、あの時アイツ等を怒鳴りつけたのってクーネ?」
「あっ!」
クーネは「しまった」と思ったが時既に遅く、ジッと見つめられ耐えられなくなり頭を下げる。
「ご、ごめんなさい! 自分が透明だって事すっかり忘れてて」
「ハハッ・・・まぁ、いいよ。アイツ等自体は何でもなかったし」
「あの・・・ひょっとして、魔人族って知られたらマズかったりした?」
「いや、全然そんな事ないよ」
ニコッと笑うハジメにホッと安心するクーネ。今度はハジメがクーネに質問をする。
「クーネはこの街の人?」
「ううん、冒険者になろうと思って来たの」
「へぇ、じゃあオレと一緒か」
「ハジメも?」
「ああ、世界を旅して周ろうと思ってね。昨日この街に着いたところで、今日はこれからギルドに行こうかと思ってたんだ」
「じゃあ、ギルドまで一緒に行かない? 私道知ってるし、お詫びに案内するわよ」
「お、それは助かる」
さっさと食事を済ませると、ハクマーに一声かけてクーネと一緒に外へ出た。
〔岩熊のねぐら〕を出て、中央通りへ向かう途中でクーネが話し掛けてきた。
「案内って言っても、中央の大通りに出たらすぐ分かるんだけどね。そうだ、ハジメはもう街の事は知ってる?」
「ざっくりだけどゲンマーさんに教えてもらったよ」
「昨日助けた御爺さんね」
「ああ、貴族区がどのへんかとか。商業区に住民区・・・あ、なんかの教団があるって言ってたな」
ハジメは曖昧な記憶を思い出そうとするが、クーネが割って入ってくる。
「あ~、あそこは何にも面白い事ないわよ。それよりも大通りに出るわよ」
「なるほど、これはすぐ分かるな」
中央通りに出たハジメは、すぐ分かるという意味が理解できた。通りに出た丁度目の前に大きな建物が見える。木造の3階建てで、周りの大店の店舗より大きく、看板にはデカデカと〔冒険者ギルド マシュメ支部〕と書かれていた。人の出入りも激しく、一際賑わいを見せていた。
「さ! 行きましょ」
「ああ」
人通りの多い道をズンズンと横断するクーネに付いて行ってギルドに向かう。両開きの扉を開け中に入ると、いかにも荒事大好きという屈強そうな男達がジロリとハジメ達を見る。それを見たクーネがコソッとハジメに話しかける。
「な、なんかガラの悪い人達が多いわね・・・」
「まぁ、予想はしてたけど」
ハジメは辺りを見渡す。至る所に長椅子やテーブルが置かれ、冒険者達はそこで色々と話をしている。左側の壁は全体が掲示板になっていて大量の紙が貼られていた。冒険者達もそこに集まっているので依頼が書かれているのかとハジメは思った。右側には階段があり、上へ登れるようになっている。降りて来る人や登って行く人はかなり腕の立つ人の様に見えた。奥には窓口が6つほどあり、それぞれ職員と冒険者が話込んでいる。ハジメは空いている窓口を見つけ、雰囲気に圧倒されていたクーネに話し掛ける。
「あそこ空いてるみたいだし、行ってみよう」
「え? ああ、うん」
ハジメ達が窓口へ向かう途中、周りに居た冒険者達もその姿に気付きコソコソと話を始める。
「おい、なんだあの黒と白のガキはよ」
「ふざけた格好してんな」
「目立ちたがりのおのぼりさんだろ」
「ガキは家の手伝いでもしてろってんだ」
ボソボソと聞こえる声を無視して窓口の職員に話しかける。2人を見た職員も一瞬訝しげな顔をしたが、営業スマイルで対応する。
「あの、冒険者登録をしたいんですけど」
「登録ですか。それではこちらの用紙に・・・」
「あ、手紙を預かってまして。これを渡すように言われてるんです」
ハジメはフォケロから預かった手紙を職員に渡す。
「手紙ですか?」
手紙に書かれた宛名を見て、職員は少し驚いた様子を見せる。
「ちょ、ちょっと待っていて下さい」
職員は素早い動きで後ろの部屋に入って行った。その様子をハジメの後ろで見ていたクーネが話し掛ける。
「ハジメ、手紙って?」
「ああ、オレが行ってた学園の先生がくれたんだ。たぶん紹介状じゃないかな?」
「へぇ、ハジメってもしかして優秀?」
「どんな風に見えてたんだ?」
「ちゃんと話すまでの印象がアレだったから・・・」
「ああ、そうか・・・そうだった」
ハジメが溜息を吐いていると、職員が戻ってきた。
「お待たせしました。申し訳ありませんが、左手にあります応接室でお待ちいただけますか?」
「はい、分かりました」
職員に一礼すると、ハジメ達は応接室へ向かう。中に入るとテーブルを挟んで、革張りのソファーが向い合せに置いてあった。ハジメとクーネは下座に座って待つ。しばらくするとドアをノックして1組の男女が入って来た。青髪碧眼の30歳程の男と、兎の様な耳をした20歳くらいの獣人の女だった。2人とも一般的な住人の服装だったが、胸にネームプレートを付けていた。先程の職員も付けていたので、この2人も職員だなとハジメは思った。
「いやぁ、遅れて申し訳ない」
「し、失礼します!」
メガネをクイッと上げてにこやかに笑う男。その後ろの女は緊張しているようだった。ハジメ達は立ち上がりお辞儀をする。
「初めまして、ハジメ・アメジストと申します」
「クーネです」
「これはご丁寧に。まぁ座って座って」
男に言われハジメ達は再び座る。男女も同じく向かいのソファーに腰を下ろした。
「えっと、私が2課の課長フォードンです」
「パ、パラミノです」
「えっと・・・2課って?」
「あれ? 話は聞いてない?」
「え、ええ。手紙を渡せば相談に乗ってくれるとだけ」
「アララ・・・フォケロさん。丸投げもいいとこだなぁ」
フォードンは困った様な仕草をする。だが顔は常に笑顔を保ったままだった。
「じゃあ手紙の内容は知らない訳だね」
「はい、そうですね」
「それじゃそこから説明をすると、手紙には"困ったことがあれば力になってくれ"ってだけでした」
「それだけですか?」
「まぁ、あと君が相当優秀って事だね」
「いや、そんな事ないですけど」
「アハハハ、まぁ実力は今後の活躍で分かるから大丈夫。優秀な人材は常に不足しているからね。そんなわけで申し訳ないけれど、特別何かあるわけではないのでこのまま通常のギルドの説明と登録手続きをするのだけど問題ないかな?」
「問題無いです」
「はい、それじゃ・・・。あ、その前に一つ」
「はい」
「こちらは同郷の方? 手紙には書かれて無かったのだけど」
フォードンはクーネを見て質問する。突然話を振られたクーネは慌てて説明する。
「あ、私はたまたま一緒に来ただけです」
「そうですか。まぁ、ここからは通常の内容なんで一緒に受けちゃってください」
ニッコリと笑うフォードンはパラミノをハジメ達に紹介する。
「それでここからは3課のパラミノが説明します。さっきの質問で出た2課、3課というのも説明します。まぁ、ハジメ君達と同じ新人なんで、他にも気になる事があったら気楽に何でも質問して下さい」
「よ、よろしくおねがいします!」
緊張しているのか勢いよく頭を下げ、長い耳でテーブルをパシンと叩く。
「ああ! すみませんすみません!」
「パラミノ君、研修通りにやればいいから。落ち着いてね」
((ドジッ子か))
ハジメとクーネが同じ事を思ってる中、パラミノは深呼吸をして話を始める。
「それではまずギルドの説明をしたいと思います」
パルミノは持っていた資料を広げる。
「まずギルドの構成ですが、ギルドは本部を頂点に各国に主要都市支部があります。そして主要都市支部の下にその国の各都市にある支部が連なるという訳ですね。ちなみに、ここマシュメ支部は主要都市支部になります。街の規模によって支部がない所もあるのでその点は注意して下さい」
(へぇ、世界中に展開してんだな)
「それと主要都市支部には責任者としてギルドマスターが居ます。ギルドマスターがその国のギルドを管理してるという訳ですね。主要都市支部ではギルドマスター、1課課長、2課課長、3課課長、各課職員という風に役職が別れます。ギルドマスターが居ない各都市の支部では1課課長が支部長を兼任していますね」
「あの、さっきから出ている"課"ってなんですか?」
「はい、課は冒険者の階級毎に担当を分けた部署の事です。冒険者には階級が付けられ1級、2級、3級と別れます。そしてそれぞれ1課、2課、3課が担当します。ハジメさん達は初心者なので3級からです」
「なるほど」
「そして各級も3つに分かれていて、それは星で分けられます。登録するとまず3級1つ星。3級3つ星で昇級試験に合格すると2級1つ星になるという訳ですね」
「昇級試験?」
「昇級試験は1つ上の星、又は級の依頼を受ける事です。内容は既存の依頼の中からこちらで選ばせていただきます。依頼の受け方ですが、登録の為に一度窓口に行きますのでそちらで説明したいと思います。ここまでで何かご不明な点はありますか?」
「え~っと、たぶん大丈夫です」
「私も大丈夫です」
「また分からない事があればいつでも職員にお尋ねください。それでは、こちらの用紙に必要事項を記入してください」
パラミノはハジメとクーネ、それぞれに用紙とペンを手渡す。受け取った2人は記入を始める。だが、クーネは名前を書くところからペンが止まってしまう。
(う、名前ってクーネでいいかしら。本名はマズイわよね)
少し悩んだが、名前はクーネで登録する事にした。他の項目も若干ごまかして書くことにした。
一方ハジメは種族を書く欄で止まっていた。そしてパラミノに質問をする。
「あの、オレ魔人族なんですけど、記入していいですかね?」
「へ? マジンゾク?」
パラミノはキョトンとした顔をする。恐らく魔人族を知らないのだろうとハジメは思った。だが、隣にいたフォードンはニコリと笑顔で応える。
「全然問題無いですよ」
「あ、そうですか」
2人共、残りの項目もすべて書き終わりパラミノに提出する。
「・・・・・・はい、問題は無さそうですね。それでは窓口の方で登録を行いますので来てください」
パラミノが2人を促す。ハジメ達が立ち上がろうとするとフォードンがクーネに声を掛ける。
「あ、クーネさん。ちょっとお話があるので残ってもらえますか?」
「え? あ、はい」
「じゃあ、オレは外で待ってるよ」
ハジメはクーネにそう言うと、パラミノと一緒に部屋の外へ出て行った。クーネは何の話だろうと緊張するがフォードンは変わらず笑顔のままだった。
「クーネさん、貴方クーネディア・ダイアモンドさんじゃありませんか?」
クーネの心臓が止まりそうなる。そしてやっとの思いで口を開く。
「・・・なんで、分かったんですか?」
フォードンはクーネの持っている杖を指差した。
「その杖、光魔法の詠唱が刻まれた特注品だ。その杖を持っているのは"光の教団"の関係者だけ。それに先日、教団のマシュメ支部にダイアモンド家の次女が訪問されたという話を聞いてましてね。そして今日、クーネと名乗る女性が杖を持って現れたら、そりゃ疑いますよ」
「・・・・・・」
見事に言い当てられ言葉を無くすクーネ。だが次にフォードンが言った事にさらに驚く。
「ギルドで勤めていると色々と情報が入ってきましてね。あ、安心してください。教団に告げ口する事は無いので」
「え?」
「たしか船が出発したのは昨日でしたよね? それに偽名・・・という程ではないですが、名前を変えて冒険者になるというのだから教団には内緒にしているのでしょう?」
「でも・・・いいんですか?」
「いいも何も。私は信者でなければ、教団に恩を売る必要もないですし。まぁ、言い値の情報料なら考えますが、教団の方々はそんな取引応じないでしょう」
「フフ、そうですね」
クーネは少し安心したのか、顔に余裕が出てくる。それを見てフォードンも優しそうな顔で話を続ける。
「ギルドはあくまで冒険者クーネとして扱わせていただきます。それでよろしいですね?」
「はい!」
「あ、それと一つ助言ですが」
「?」
「特に目的もなく旅をするのでしたら、ハジメ君に同行する事をオススメしますよ」
「え? ハジメですか?」
「はい、魔人族と言う点と手紙に書かれた彼の優秀さを見ても、クーネさんが危険な目に遭ってもきっと彼が助けてくれるでしょう。それに・・・」
フォードンは意地悪そうな笑みを浮かべる。
「ギルド職員の勘ですが、彼相当な巻き込まれ体質ですよ。退屈しないでしょう」
「フフフ、それはなんとなくわかる気がします」
「それでは私の話は以上です。御引止めして申し訳ない。いい冒険者になって下さい」
「はい、ありがとうございます」
クーネは丁寧にお辞儀をして部屋を出た。クーネが部屋を出た後、フォードンは大きく伸びをしてメガネを外す。
「ふ~、それじゃ私は上司に報告しておきますかね。はぁ、忙しい忙しい」
フォードンは懐からハンカチを取り出し、鼻歌交じりでメガネのレンズを拭き始めた。
ついに登場冒険者ギルド。ファンタジーでは定番ですね。
簡単にしたつもりですが、階級などギルドのシステムが分かりづらいかもしれません。申し訳ないです。
次回は登録後半と初仕事、になればいいかなぁと思います。




