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みんなが断った異世界転移☆暇な日、限定で揚げもん屋『フライデー』をやってます。  作者: 夏カボチャ 悠元
6章 砂漠の街オアシス都市 [ガルド・デゼール]下

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156話、フライとポワゾン・2

 ワタシは今まさに、人生をかけた探索をしています。


 数時間前まで、普通に過ごしていたのに、なぜこうなってしまったのでしょうか……本当にあのクソ商人のせいで苛立ちが隠せません。

 ワタシが最初に発見していたなら、間違いなく始末していたことでしょう。


 ゴホン──少し、感情が表に出てしまいましたね。

 ワタシがここ、王都にきて調べ物をしている理由を忘れてはいけませんね。


 旦那様であり、ご主人様であるキンザン様は、はぁ……あろうことか、鼠サイズになってしまいました。

 見る分には可愛くて仕方なかったのですが、種馬で野獣のような節操のない姿も愛しさの一つですので、今のサイズはあまりよろしくありません。


 単純に言うなら、可愛いけど、物足りない存在なのです。

 最近はワタシ達への繋がり方も変わってきて、頼りになる殿方になられたのに、いつもトラブルに巻き込まれてしまう……本当に厄介事にすら愛される方なのです。


 だからこそ、ワタシという存在が必要になると言えるのですが。


 今、真横で必死に解決方法を一緒に探すフライ様も、未だ、いい方法が見つからない様子でした。


 ワタシは少し違う方向から、解決法を探すことにしました。


 そして、魔物図鑑を読み進める最中、スキルの部門である魔物について、興味深いモノを見つけました。


 危険度はBランクの魔物──『ドレインワーム』という名前の魔物でした。

 見た目は本当に不快で、でかい輪っかのような口に棘のような歯が無数に口内に生えていて、描かれたスケッチの姿からも解るくらいには不気味な魔物でした。


 正直、危険なだけの魔物で皮膚はブヨブヨでありながら硬く、剣などが通りづらく魔法に対してもある程度の防御が効くようです。


 危険度がBランクなのは、縄張り意識が強くて巣からでないため、無闇に巣に入らなければ出会うことが無いためのようですね。

 何より、この『ドレインワーム』は素材として使えないのが一番の理由みたいです。

 素材に使えない魔物をわざわざ討伐しようという方はいないでしょうから、当然と言えば当然ですね。


 ただ、下に小さく、ナギの種族である蛇人族はこのグロテスクな『ドレインワーム』を食料として狩ることもあるらしいのです……ご主人様には絶対に食べて欲しくありませんね……


 いえ、グロテスクだから食べて欲しくないというわけではないのですよ……

 蛇人族が食料として『ドレインワーム』を捕らえる理由が子作りの際に性欲を高めるためというとんでもない理由だからであって……


 えっと、その──ゴホン、自問自答という形になってしまいましたが、とにかく、ご主人様に新たな蛇人族の嫁が増えるようなことになったり、既成事実からの済し崩しにならないとも限りませんからね。


 せっかくの発見がワタシの妄想で脱線してしまいました。

 ただ、この『ドレインワーム』の別名が『スキルキャンセラー』と記されている。


 バフとデバフを吸収して解除する強力なスキルをメスの『ドレインワーム』は使用してくる。

 逆にオスはさらに質が悪いですね。

 オスの『ドレインワーム』は術者からランダムでスキルを奪い去ると書かれているのです。


 このことから、メスの『ドレインワーム』を捕まえれば、ご主人様にかけられた厄介な禁忌のスキルを解除できるかもしれませんね。


 ワタシはすぐにフライ様に見つけた情報を伝えることにしました。

 当然ながら、危険度が伴います。一度戻ってから、ご主人様に報告すれば、きっと止められてしまうでしょう。

 なんなら、一緒に行くなどと、自身のサイズを気にせずに言い出すやも知れません。


 鼠サイズのご主人様が着いてきたなら、魔物達の生菓子(オヤツ)になってしまうやも知れませんから、絶対にダメですね。


 ですので、ワタシとフライ様は互いに話し合い、すぐに『ドレインワーム』の生息地へと向かうことに決めました。


 この『ドレインワーム』は既にバッカス大陸では駆除対象の魔物となっており、ある地域を除いて絶滅寸前になっているようです。


 ですので、本来なら絶対に自ら出向くことのない地域でしょうが、仕方ないので沼と自然の土地【マーシュマレ】に向かうことにしましょう。


 あまり知らない地域のため、別の資料と地図でしっかりと行き先について調べることにしましょう。


 やはりと言うべきでしょうか、ドロドロの沼地が広がる地域みたいですね。


 ワタシの服装だと、少し動きづらいでしょうが、仕方ありませんね。

 ただ、これ以上スカートを短くすると色々と見えてしまうため、我慢する他ありません。

 少なくとも、ズボンという選択肢などは、論外ですね。絶対にありえません。

 ご主人様のメイドとして一生を捧げる身としては、メイドのスカートは絶対です。

 ご主人様以外に中身を覗かせる気もありませんので、やはり長さはこのままですね。


 そんなことを考えながらもフライ様の支度が終わるまで待ってから移動を開始することになります。


 すぐにフライ様の臨時の転送陣を作ってもらい、移動することになりました。


 出かける前に用意できた大量の薬品と薬草を小さな鞄に詰めてあり、ワタシも準備に抜かりはありません。

 食事に関してはワタシもフライ様も数日から一週間程度は、食べなくても問題ありませんので荷物は最低限になりますね。


 そう覚悟と用意をして、転送陣に足を踏み入れる瞬間、フッとご主人様の作る温かいお味噌汁とサクサクの揚げたてコロッケが頭によぎりました。


 不思議なものですね……食べられなくなると食べたくなるのですから、本当にワタシは我が儘なメイドなのだと思います。


 さてさて、本来の話から思考が逸れてしまいましたね。

 今から向かう先はワタシにとっては未知の場所ですから、手加減と言った甘い考えは捨てなければなりませんね。


 フライ様もワタシも此度は一切引けません。まあ、当然の思考と言えますね。

読んでくださり感謝いたします。

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