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みんなが断った異世界転移☆暇な日、限定で揚げもん屋『フライデー』をやってます。  作者: 夏カボチャ 悠元
6章 砂漠の街オアシス都市 [ガルド・デゼール]下

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129話、『汚染』の恐怖とキンザンの推測

 怒りのフライちゃんから解放された俺は本題について話を聞くことになる。


 フライちゃんが本来、俺に話そうとしていた『汚染』についての話は以下の通りだ。


 1、過去にこの禁忌とされた『汚染』が広がった際に体から黒いアザを消し去ることに成功した事実が存在したこと。


 2、成功した地域は極わずかで、詳しい内容までは残っていなかったこと。


 3、それは人族の転移者により、行われたが、フライちゃんが調べた限り、医療系のスキルは所持していなかったこと。


 この3つがフライちゃんが調べてきてくれたことであり、俺はさらに質問をしていく。


「よく分からないけど、まずは、あの黒い痣、『汚染』は治せるんだな?」


「そのようですが、私も詳しくは分からないんです。前任者が介入した事実はありますが、治療についての内容はありませんでしたね」


 つまり、完全に神々の知らない場所で行われていたってことになるが……神よりすごい奴が転移者にいたってのは、腑に落ちないしなぁ……


「あ、フライちゃん。地域とかはわかるかい? なんかヒントになるかも!」


「地域ですか、えっとですね……北陸の小国だったみたいですね。あまり詳しく分からなかったのですが」


 北陸の国か……


「やっぱり遠いのかな、できたら転送陣で現地に行って話を聞きたいんだけどさ」


 俺の発言にフライちゃんが首を横に振る。


「既に滅んでからかなり時間が経っているんです……名前すら忘れられた国の伝説みたいに語られる話みたいでして、正直、本当にあったのかが疑わしい話ですね……」


 滅んだ国の伝説か、ありきたりな話しだけど、正直にいうなら藁にもすがりたいっていうのが本音だからな。


「なら、最後の転移者について、なんかわかるかい?」


「それについては、前任者の転生者・転移者リストで確認しました。名前は日野(ひの) (よしみ)。きんざんさんと同じ日本からの転移者ですね……」


 俺と同じ日本人か、改めて考えると日本人の転移者って多い気がするんだよな……


「くだらないことを考えてないでください……日本人以外の方も別の星や世界にしっかり転移したり転生してますから」


 サラッと凄いカミングアウトしたな……他の世界とかは逆に日本人はいないのかよ……


「話を戻しますよ。えっと、日野さんは、転移者として、この世界に転移しました。既に『汚染』が広がる前兆があったこの世界にです……正直、最悪なタイミングだったと思いますね」


 聞いてて、酷い状態の世界に転移させられたことを本当に可哀想に思ってしまう。


 ただ、日野さんが実際にいた事実がある以上、『汚染』を消す方法が実在したという話に信憑性が生まれたというべきだろう。


「フライちゃん、その日野さんってどんな人だったんだ?」


「そうですね、日本の医学生だったようですね。疲労から体調を壊していて、本来は転生者になるはずだったみたいです」


 ん? 話がおかしくないか……確か日野さんは転移者だって言ってたよな?


「なんで、転生者になるはずが、転移者になったんだ?」


「知識を忘れたくないと記憶を保ったまま転移者になったようです……前任者のメモを確認したら日野さんは、『知識は最高の武器になるはずです。だから、少しでも役立てたい』と言っていたようですね」


 ふぅ、かなり良い人だったみたいだな……


「その前任者から何かスキルとかはもらわなかったのか? そんな人なら、多分後々のことを考えて何かあると思うんだ」


「──それがですね……スキルを貰う代わりに、医学書を求めたようですね……多分、スキルが効かないと前任者と話してわかったからかと思いますが」


 八方塞がりか……


 俺は考えが纏まらないため、煙草に火をつけて、考えていく。


 医学書か、つまり……それが本当なら、日本の医学生には解決できる問題だったってことだよな。


 だが、俺にそんな知識はない。どうしたもんかな……


「うーん、医学生だったらわかるんだろうがな……あんな痣を治す方法なんて……ん? あ、痣だ!」


 突然の大声にフライちゃんが驚気を顕にする。


「いきなり、なんですか! びっくりするじゃないですか」


「あ、すまない。少しね、もしかしたら、あれは思ってるよりシンプルな物なのかもしれない」


「意味がわかりませんよ! 分かりやすく話してください!」


 俺はフライちゃんに考えを話していく。


「多分だが、この『汚染』ってのは、白血球を変化させてると思うんだ」


 俺の言葉にフライちゃんは再度、首を傾げた。


「白血球? なんですかそれ」


 予想外の返答に俺は逆に驚いたが、白血球について説明をしていく。


 白血球は、血液の中に存在する細胞の一種であり、体の免疫機能を担い、細菌やウイルスなどの異物から体を守る役割がある。

 白血球には、種類があり、好中球、リンパ球、単球、好酸球、好塩基球など、いくつかの種類に分かれて、それぞれが異なる働きをしている。


 そして、白血球の主な役割の話をしていく。


 1──免疫機能。

 白血球は、体内に侵入した細菌やウイルスなどの異物を認識した際、攻撃・排除といった行動をとることで感染症や病気から体を守る存在だ。


 2──異物処理。


 白血球には、異物を体内に取り込み、分解・処理する働きも持っている。


 ただ、ここからが問題の『汚染』に繋がる話になる。白血球に異常が起きた場合の話だ。


 白血球の数や種類に異常が起こった場合、感染症や血液疾患などの病気であることがある。


 例えば、白血球数が異常に多い場合、感染症・炎症・白血病などが疑われるだろう。

 逆に、白血球数が異常に少ない場合は、免疫力低下や再生不良性貧血などが考えられる。


「えっと、白血球というものの説明は分かりましたが、それと『汚染』がどうして、繋がるんですか」


「あくまでも推測だけど、ただ、調べたら分かることだから、よくよく考えたら痣ってのは外傷なんかで血管が傷ついてできるんだよ。つまり、痣が血によるものならって話だが」


 俺の話に半信半疑だったフライちゃんだったが、すぐに立ち上がると俺に背を向ける。


「分かりました。すぐにメフィスに伝えて、そういったことに詳しい人物を集めるように伝えます」


「ありがとうな、フライちゃん」


「はい。だって、私も──きんざんさんの妻として、役に立ちたいですからね」


 一瞬、振り向いた表情に俺はドキッとしてしまった。

 ただ、残念なことに今はそれどころではないのだ。


 俺の考えが仮に正しかったとして、それをどうやって治したのかまでは分からないからだ。


 『汚染』を治した日野さんって人の情報が少な過ぎる。何をして、どんな結果に辿り着いたのかが分かれば、全部変わるのにな……弱音しか出ないな。


 ただ、医学生だったって話だから、俺の知らない知識ばかりの可能性が高い。

 俺は過去の経験や買ったことのある本、はたまた雑誌なんかを思い出しながら悩むことになる。


 ただ、フライちゃんには話せなかったが、俺が白血球という存在に辿り着いたのは、俺自身がストレス一つで白血球の異常を経験しているからであり、血液が関係する可能性が高いと感じたからだ。


 今の団長さんは多分、酷いストレス状態でもあるだろうし、こじつけになってしまうが、何も分からない中で一番可能性があると思っている。


 本当に平和な日常が懐かしくなってくるような状態だな。

読んでくださり感謝いたします。

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