第十七話
周囲を警戒しながらアカネさんたちの元へ向かう。
とりあえず他は大丈夫そう。
「やっほ。アカネさん、サクヤちゃん、支援はいかが?今なら大安売りしてるよ。」
「あふーん!ハルカママ!お願いしますー!助けてぇー…」
誰がママじゃい!ってそんなふざけてる場合じゃないか。
…アカネさん少し余裕有りそうだし、まずはサクヤちゃんの方かな。
「ハルカお姉様!ぜひお願いします!私達じゃ刃が立たなくて…」
「りょーかい!闇を誘う風。暗雲招来。サクヤちゃんいけそう?」
「おっけーです!月光結界・地閃、鳳仙花、燕灼!」
サクヤちゃんの連続技にアーハーの足元がグラつく。
チャンス!!
「グッ…流石に3対1はマズイ…兄さん、支援を…居ない?」
アーハーが周りを見回すも仲間の姿はない。
仲間もチャンスと悟ったか一斉に攻めかかる。
「もう6対1ですわよ?足元がお留守ですわ!《破壊衝動》うがぁぁぁああッ!!」
「ボクも忘れないで欲しいね。《幸運操作》からの〈魔法箱〉…お、当たりだね。」
対戦していた相手を倒したのか全員がアーハーに攻めかかる。
セレーネさんがユニークを発動し、スキルを乱打している。私の名付けた無情の断罪斧も使ってる。
その背後からもっセルさんがビックリ箱をスキルで出した。
中から小さなピエロが飛び出し、ケタケタと笑いながら爆弾を無数に投擲していく。
アーハーに迫り、避けきれずにマトモに食らっている。
「クソッ!!何が最優だ…僕はまるで井の中の蛙じゃないか…!こんなんじゃ憧れのあの人に近付くことも出来ない…!!せめて一人だけ…でも…うおぉぉお!!《勇気乃魂旗印》!聖痕剣・セイクリッドソード!インフィニティオーラ!!」
何?
突然金色に光り出したアーハー。
光の奔流が暴れ出してもっセルさんとサクヤちゃんに襲い掛かる。
二人は一瞬でHPが全損して光の粒子となって消える。
まるでピンチになった主人公が覚醒して凄く強くなるかの様に…
ほんと何なのアレ?!
とにかく止めなきゃ!
「むぅ…私じゃ抑えられないっぽい…もう…ダメ!」
スノウさんが鎖を操り、動きを封じるも金色に光ったアーハーによって引き千切られる。
デバフも無効化されてるっぽい?
放置してたら逆転されてしまう…
もうここしか無い!
「ショートカット=バイカーシュート!…セレーネさん、全力でやっておしまい!アカネさん!決めちゃえー!」
「ウゥグァァア"ア"ア"ー!!」
「ほいほーい!《必殺》壱の型・迦楼羅!」
バイカーシュートが脇腹にクリーンヒットし、セレーネさんが斧を大上段から振り下ろすも身体を捻じられ右腕1本のみを斬り落とした。
セレーネさんの肩を蹴ったアカネさんの技が諸に決まり、アーハーは粒子となって消えていく。
王国一のパーティはたったの二分足らずで壊滅してしまった。
でも…こちらも二人倒された。
パーティ最高戦力のサクヤちゃんと本調子だったもっセルさんの2人だ。
それと狂化していたから分からなかったけど、セレーネさんもお腹に一撃貰ってたみたい。
「フッ…流石はハルカさん率いる華天ですね。あぁ…マイク(・・・)さん…何処かで見ているんですよね…情けない僕を許してください…」
ん…マイク?
昔やってたペルソナバイカーのゲームで、私の事をそう呼んでた人が居たけど気のせいだろう。
なんてたって十年も前の話だし。
その時のハンドルネームMikeって書いてミケって読むんだよね。
まさかね…まぁそれより今はここからトンズラしますか。
ソロの試合時間押してるし、アーハーってちょっと私を見る目がヤバいから退散だ。
「終わりましたね。それじゃ私ソロの試合が有るので先に失礼します!」




