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INFINITE Monsters Online~猫狂い少女による無自覚無双~  作者: 如月 隣夜
第二章 第一回公式イベント 五カ国親善試合
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第十四話

『さぁ…間もなく第2試合が開始されるぜ。お次はこの二組の登場だー!華天vs水玉海賊団!奇しくも同じ地下アイドルグループのメンバー同士の争いとなる。参加メンバー全員が女性という正にキャットファイト!東より華天の入場だー!今をときめくこのパーティを一体誰が止められるというのか?!そして相対するはダルフィオ連邦を牛耳る死の商人の弟子にして懐刀…マリン率いる水玉海賊団が西側から登場だ!』


「作戦はいつも通りで。マリンさんの相手は私がやります。」


「分かった。気をつけて。」


「気合いを入れて行きますわよ!」


「お嬢様のサポートはこの私が務めさせて頂きます。」


「ハルカお姉様、絶対勝ちましょう。」


舞台袖からゆっくりと歩いていく。


皆珍しく真剣な表情でファンサービスの手の振り返しも行っていない。


心地いい緊張感だ。


元々大勢の前で歌い踊っていた三人に、人気配信者のアカネさんはこの空気感に慣れているだろう。


私ともっセルさんは緊張するけど、セレーネさんがもっセルさんの手を握っている。


うん、これなら行けそう。


「来たわね。あーしにけちょんけちょんにされる覚悟は固まった?」


「ふふ、ええ。マリンさんをけちょんけちょんにする算段は整えて来ましたよ?」


「あら、やるじゃん。あーしの事舐めてたら容赦しないよ?その大口閉ざさせてあげるわ。」


「望む所です。マリンさん…楽しみましょう。」


マリンさんの煽りに対して私も煽り返す。


アカネさん達からはマリンさんの事をよく聞いている。


強気でサバサバした性格で認めた人には相応の態度で返す。


つまり今の受け答えは、私はマリンさんに認めれた、という判断で良さそうだ。


それから審判さんが出てきたので十歩ほど下がる。


ショータイムの始まりだ。


「合意と見てよろしいですね?両者健闘を祈ります。……試合開始!」


「全員散開!各々予定通りに!」


「「「「「了解」」」」」


試合開始と同時に私達は動き出す。

一直線にマリンさんの元へ。


横合いから魔法が飛んでくるが、皆うまく捌いてくれてる様で被弾はゼロ。


魔纏・氷を発動する。


「へぇー。それが噂の〈因子結合〉ね。あーしより目立ってんじゃん、ムカつく。」


「その理不尽な苛立ちを全て受けてあげますよ。何処からでもかかってきてください。」


「…フン。その余裕崩してあげるし…来たれ〈水神〉。トライデントスピア!」


突然雨が振ってくる。


ゴゴゴォォォオオーと、大きな音を立て空から振ってくる水で出来た大きな三叉の槍を掴むとそれを私に向けて突いてくる。


ユニークスキル《神》シリーズ。

全部で12種類あり、現在確認されている属性は5種。火、土、風、雷、そしてマリンさんの持つ水である。


これほどの威力を持つ質量の塊だ。

私の紙耐久じゃ引き裂かれるのが目に見えている。


パッシブスキルの〈見切り〉を発動し、避けて行くがその速度はどんどん上がっていく。


「氷裂斬!氷柱落とし!」


冷気を含んだ斬撃で槍を防ぎ弾き返した隙に氷柱を生成。


マリンさん目掛けて振っていくも槍を氷柱に向け軽く振るだけで相殺されてしまった。


「流石は連邦を背負っているだけはありますね。隙がない。」


「まだまだ、あーしの実力はこんなもんじゃないし。さて、と。海賊らしく行かせてもらうかんね。津波。〈転送〉クイーンオブマリーン号召喚!」


マリンさんのユニーク、《水神》の効果だろうか雨は強く振りしきり、更には舞台を埋め尽くす程の巨大な水溜り…


フィールドに作用する効果かな?

しまいには何処からか巨大な舟が姿を現した。


「これがあーしのジョブ、次元支配者(ディメンションマスター)の力。どう、素敵っしょ?」


「えぇ、凄く素敵ですね。なら私も…〈因子結合〉変換…〈魔纏・念嵐〉吹き荒べ、風!薙ぎ倒せ、嵐!サイキックウィンドスタイル…念嵐乃熾天使(ラファエル)!!」


さぁ、新スタイルのお披露目だよ。


白黒両対の翼をはためかせ、〈念動〉で空高く飛び上がる。


ここで〈チャージ〉を発動。


右足が銀光に包まれる。

完了まで残りあと十秒。


だけどマリンさんが安易に〈チャージ〉させてくれるはずも無く、水で出来た竜が私に襲い掛かる。


〈念動〉を発動し、〈見切り〉で攻撃範囲を予測。

最小限の動きで避ける。


風の刃を飛ばして水竜を牽制する。


直ぐに元の形に戻ろうとするが、それだけあれば十分だ。


シュウウウ……と音を立てチャージが完了した。さぁ行くよ…!


「バイカーァァァシュートォッ!」


バギャンと音を立て巨舟は真っ二つに割れる。


蹌踉(よろ)めく身体に逆らわず、マリンさんはその場で膝を着く。


「はぁ……、、、まぢありえんし…あんなん受け切れない…あーしの負け…でも…まだ立ち上がれる!」


「それでこそマリンさんです。さぁ、()りましょう!」


「いーや、もう終わり。パーティメンバー全滅しちゃったし降参するしー。」


見ればマリンさんの背後にはスノウさんが短刀を構えて立っていて、両側にはアカネさんとセレーネさんが、その後ろにはもっセルさんとサクヤちゃんが魔法を発動待機して待っている。


所謂詰みというやつだ。


「みたい…ですね。マリンさんまた闘りましょう!楽しかったです!」


「はあ‥あーしのユニークをパライソランドのアトラクションとでも思ってんの?…プッ、アハハハ!」


突然笑いだすマリンさんにきょとん顔の私。


そんな面白いこと言ったつもりは無いんだけどなぁ…


ちなみにパライソランドは世界的に有名な遊園地である。


「はぁ…もう、あんた最高だよ。ハルカ。あーしもアカネんち住もうかな…?」


「えー?!マリンさんも一緒に住むんですか?!どうして?」


「ハルカ見てると面白いし。んで大陸間移動が実装されたらあーしも華天に入る。……うん、決めた。ということで、あみぃ。水玉の事、あと宜しくね?」


「うぇぇぇ?!そんなの聞いてないよ、お頭!皆お頭が居るから着いて来てんのに私じゃ無理だよ!」


「分かった、分かったし!帰ったらちゃんと話そー。んじゃそゆことで先戻ってるわー。」


何故か自己完結してしまったマリンさんはばーい、と手を振り先に行ってしまった。


取り残された私達華天メンバーと水玉メンバー。


聞いてた以上に気分屋だなぁ。


『水玉海賊団リーダーの降参により華天の勝利!』


無慈悲なアナウンスを聞き流しながらも私達は舞台を後にした。



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