第十二話
流転との試合を終えた私達は待機場所となる部屋へ移動をした。
イベント二日目の今日はシクステットが準決勝まで開催される。
一回戦は以下の通りの結果となった。
第1試合 灼熱vs聖女見守り隊A〇
第2試合 極光騎士団A〇vs屈殺騎士団
第3試合 水玉海賊団A〇vsオシラ武装商会
第4試合 流転vs華天A〇
第5試合 天上天下〇vs黒鍬衆A
第6試合 清流会vsライカ〇
第7試合 ポテトナイツvs百鬼夜行〇
第8試合 アルコバレーノ〇vsサザンクロス
周囲の反応を見るに二回戦の第一試合から本命二組が戦うことになるので結構盛り上がっている。
極光と見守り隊のぶつかり合いか。
んー、皆を誘って見に行こうっと。
「良いですわね!ぜひ行きましょう!」
「賛成です、私たちの脅威になるか判断を下さねば…!」
「サクヤ気負い過ぎ。疲れちゃうだけだよ?」
「そうだよー。そんじゃ特等席を見つけないとねー。もっセル、お願い出来る?」
「フフフ、お任せあれ。」
何かもっセルさんが嬉しそうに走っていったけど大丈夫かな…?
トーナメント表を確認していると五分程でもっセルさんから同盟チャットに連絡が入る。
“北側の最前列を押さえました”とだけ書かれた文を読むと私達は移動を開始した。
えっと多分この辺…あ、居た。
けど、大きく旗っぽいのに\✝華天✝/\♡水玉海賊団♡/\♤屈殺騎士団♤/ここまでは分かるんだけどさ。もう1本\卍百鬼夜行卍/と書かれた旗が立っている。
卍って記号?いや、そんな事はどうでもいいか、良くないけど。
その4本の旗の前にはもっセルさんが立っていてその隣にはリンネさん率いる屈殺騎士団のメンバーとマリンさん率いる水玉海賊団のメンバーが待っていた。
その少し後方にはエトワールさん達の姿も…。
どうしてこうなった?
「はーい、ハルカ!こっちでは初めましてね?あーしも一緒に観戦させてもらうわよ?」
「うむ。我々は早々に負けてしまったがここでは共に観戦と行こうではないか。」
マリンさんリンネさんが私に手を差し出して来たので軽く握手を返す。
「リンネさんは勿論歓迎なんですけど、マリンさんは良いんですか?次、私達と試合ですよね?」
「ひどくないー?あーしを仲間外れにするつもり?…超さみしぃー」
「いえ、そんなつもりは。ご一緒してくれるのは嬉しいですよ!あ、これ。ウチのメンバーからの差し入れ持ってきたんでどうぞ!エトワールさん達も…食べます?」
「ククク…仲間内で漫才かましてるのを傍目に見せられて少し不安になっていた所だよ。ハルカ君、タカマガツハラでは敵対したが、イベント期間中は一時休戦としようじゃないか。」
「それは願ったり叶ったりですけど、大丈夫ですか?アカネさんとかサクヤちゃんとか凄い顔ですけど。あれ…?スノウさんは?」
パーティの皆に確認するために振り返るとスノウさんの姿が見えない。
サクヤちゃんはアイドルがしてはいけない様な形相でエトワールさんを睨んでいるし、アカネさんは…
ありゃ、ニヤニヤしながら現状を配信してる。
セレーネさんはいつものようにニコニコしてるけど、スノウさんだけが見当たらない。
「ハルカ…こっち。バカにぃに、あっちいけ…」
「おいおい、スノウたん。そんな酷いこと言わないでくれよ。可愛いなぁもう。」
ton点館さんに絡まれてたようだ。
アカネさんからは中の良い兄妹だから放置してても大丈夫と言われているが、助けなくて大丈夫なんだろうか。
「ふふ…本当はここではなく別の所で見ようとしていたんだけどね。テンがスノウに合法的に接触出来るチャンスだ、と聞かなくてね。まぁそういう事だから此方から頭を下げる形にはなるが、停戦協定受けてくれるかな?」
…それって非合法なやり方もあるってことですよね?
「あはは、構いませんよ。これどうぞ。他の皆さんの分もあるんで取りに来て下さい。」
「ありがとう。ほらハルカ君がこう言ってくれてるんだ。感謝して恭しく受け取り給え。ウチのメンバーを紹介しよう。テンは分かるよね?左から乱華、フルフル、ペンとろ、ʕ•ᴥ•ʔだ。」
そんな大げさな…
と思いつつもエトワールさんの後ろに並ぶ百鬼のメンバーさん達と挨拶しながら差し入れを手渡ししていく。
けどさ‥
えーとごめんなさい。
最後の人読めないどころか顔文字なんですけど…コアラさんで良いのかな?
コアラさん猫耳のガチムチ獣人なんだけど…
気にしたら負けなのかな…
負けなんだろうな。
それを見た水玉海賊団と屈殺騎士団の人達も同じように並んでいる。
「ん?あれ、ハルカじゃね?何してんだ?」
「何かのイベントか?アイテムを手渡ししてるぽいけど。」
「華天メンバーの握手会じゃねえのか?」
ちらほら別のプレイヤーからそんな声が聞こえてくるがアカネさんやセレーネさんが事情を説明しに動いてくれたので、混乱は避けられた。
水玉と屈殺の人達とも自己紹介していったけどʕ•ᴥ•ʔさん以上のインパクトは無かったな。
まぁそれが普通なんだろうけど。
現在舞台ではソロの試合が行なわれている。あと十分もすればシクステットが始まる。
皆と交流しつつも仲良くなれたのでそれは良しとして…
スノウさんが私にしがみついて離れないの可愛すぎる…
頭撫でとこ。
あ、ton点館さんに睨まれた…
もうやだ、この人…




