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ボクが紡いだ物語  作者: 名月ふゆき
第6章 ティアの小学生生活
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第80話 ティアと音色


 喫茶店が閉店して夕飯を食べ終えた後のこと。


「ねえお母さん」

「どうしたの音色?」

「あのね……」


 なにか言いにくそうだね……


「一緒にお風呂に入らない?」


 なるほど。この年でお母さんと一緒に入るのは恥ずかしいもんね。


「いいよ。私も誘おうと思ってたし」

「そう? じゃあ一緒に入ろうよ!」

「そうだね」


 私と音色はお風呂に向かった。初めての娘とのお風呂これが前世では出来なかったから叶えられるとは思わなかったよ。


「ねえお母さんどう?」


 スタイルを自慢してくる娘……


「羨ましい……」

「お母さん幼女だったもんね。今もだけど……」

「煩いな。その幼女から産まれたのは誰ですか」

「私でーす」

 

 私の娘ってこんな感じだったんだ。意外な一面を持っていらっしゃる。


「ねえお母さん洗ってあげる」


 娘に洗って貰う日が来ようとは……


「ありがとう♪ あとで音色も洗ってあげるね」

「わかった。お母さん髪さらさらだね」

「ありがとう」

「じゃあ流すよ」


 音色が私にシャワーをかける。


「体はどうする?」

「そうだね。音色の好きにしていいよ」

「そう? じゃあ」

「ひゃうっ!?」


 音色が私の何の膨らみもない胸を揉んでくる。


「好きにさせて貰うね♪」

「音色あとで同じことしてあげるから」


 お互いにたくさん洗いあった。


~~ティアの部屋~~

「ねえお母さん」

「なに?」

「お母さんはお父さんのどこが好きなの?」


 うーん。あまり覚えてないな……っていうかなんで好きになったんだっけ? 確か……サイダー飲まされてそれで……あああああああ!!!!


「お母さん?」

「あっ! ごめんごめん、そうだね。わかんない」

「わからないの?」

「そうだね。気づいたら先生のこと好きになってたからね」

「そうなんだ……そういえばお母さんはなんでお父さんのこと先生って呼んでるの?」


 ああ、それね……


「私と先生は元々先生と教え子だったからね。学生のうちに結婚式したからその名残みたいなものだね」

「お母さんはいつ結婚式したの?」

「……中1」

「え? マジ?」

「マジ……」


 まあ、驚くよね……


「それで私を産んだのは?」

「中2の4月1日」

「それって、つまり……」

「そうだよ。私と先生は中1で◯◯◯(ピーー!)をしたんだよ」

「えーー!」


 これ、音色が私の写真見てなかったら先生が凄い扱いされてた気がする。


「お母さんはどうして死んじゃったの?私を産んだから?」


 まあ、ある程度は教えてもいいかな……


「違うよ。私は病気が原因で死んだんだよ」

「どういう病気なの?」

「うーん。わかるかな? 私の病気は細胞を連鎖的に破壊していく病気だったんだ。だから体を薬でわざと破壊して再構築したんだ」

「じゃあ病気は治ったの?」

「治ったよ」

「じゃあなんで死んじゃったの?」

「私の病気が、進み過ぎちゃってね体を破壊したら体の一部分しか残らなくてね。細胞を無理矢理活性化させてあの大きさまで持っていったんだよ。そしてその大きさが限界だった。細胞にはね分裂できる回数があるんだよ」

「つまりそれって細胞が分裂出来なくなって死んだっていうこと?」

「そういうことだよ」


 私の娘は賢いね。さすが私の子供。


「そうだったんだ……」


 じゃあそろそろこっちも聞きたいことを聞きますか。


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