第79話 音色のお泊まり
ある土曜日の夕方喫茶店が閉店してその片付けをしてる時のこと
「久しぶりだなティア」
「先生!」
久しぶりに(飯田)先生がお店にきた。その後ろには葵と音色もいた。
「どうしたの?こんな時間に」
「ああ、取り敢えず中に入ってもいいか?」
「いいよ」
「実はな明後日から1週間俺も葵も仕事で家に居ないんだよ。だからティアの所音色で泊めてもらえないか?」
音色とお泊まり……めっちゃしたい!
「ちょっと聞いてくるね」
「ママ!」
「どうしたの?」
「実はね……」
私は音色が泊まりたいということを話した。
「別にいいよティアも娘と一緒に居たいでしょ?」
「うん♪ ありがとう♪」
「大丈夫だって♪」
私は戻って先生に伝えた。
「すまんティア! 助かる!」
「じゃあ、お母さん明日から音色をよろしくね」
「うんわかったよ」
「じゃあ明日の朝また来るからな」
「わかった待ってるよ♪」
先生たちは帰っていった。明日か……楽しみだなぁ……
翌日……
「おはようティア、早いのね」
「おはようママ」
今日が楽しみ過ぎて早めに起きてしまったよ。え? 夜? 子供の体なんて夜は起きられないよ。
カランカラン♪
「ティア来たぞ」
先生が来たね。お迎えに行こう。
「待ってたよ」
「お母さん、1週間よろしくね」
「こっちこそよろしく。ゆっくりしていってね」
「ありがとう」
「それ、私の台詞なんだけど……」
雪奈が何か言ってるけど聞こえないね。
「じゃあ頼むな!」
「任せてよ! 先生も気をつけてね! いってらっしゃい」
「わかってるよ。いってきます」
こういうのは久しぶりだね。最近は先生とは全然あってなかったからね。
「じゃあ音色、私の部屋でいいよね?」
「うん大丈夫だよ♪」
「じゃあこっちね」
私は自分の部屋に案内する。
「ここだよ。好きに使ってね」
「ありがとうお母さん」
おっと、そろそろ開店だ。
「じゃあ私は喫茶店で働いてくるから、ゆっくりしててね」
「いいの? 私働かなくて?」
「別にいいよ。音色は私の娘なんだから」
「じゃあそうさせて貰うね」
「じゃあ行ってくるね」
「いってらっしゃい」
私は部屋を出た。今日の夜が楽しみだな。音色といろんなことを話したいな。
開店時刻……
「いらっしゃいませ音無さん」
「こんにちはティアちゃん、なんか機嫌がいいですね」
「実は音色が今日からお泊まりなんですよ♪」
「そうなんですか。親子で楽しんでくださいね」
「ありがとうございます」
音無さんはいつもの席に座り小説を書き始めた。よし! じゃあ今日も仕事を頑張るぞい!




