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ボクが紡いだ物語  作者: 名月ふゆき
第5章 ティアの日常
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第60話 新しいお家と喫茶店


 みんなと再開した翌日朝早くに先生達は帰って行った。そして遂に私はこの研究所を出て雪奈の新居に住むことになった。


「じゃあね。ティアちゃんまた来てね」

「ティナさん、また来るよ」


 今は互いにティルとティナではなく、ティアとティナとして話す。


「ティアー! いつでも来いよ!」

「うん! また来るね!」


 私と雪奈は雪奈の新居に向かった。




「ここよ」


 近くない? 向かい側だよ? でも、どう見ても喫茶店……喫茶葉月?


「ここは?」

「私の家で一階が喫茶店よ」


 喫茶店……開いたんだ。ってことはまさか!


「フッフッフ……私を以前の私と一緒にしてもらっては困るわ。じゃーん!」


 何か額縁に入った紙を見せられた。


「ナニコレ?」

「料理職人の免許取得の紙よ!」

「ママ……いくら何でも偽装はよくないよ」

「本物よ! だからそんな哀れみの目で見ないで!」 

「そんなことよりはやく中に入ろうよ」

「ティア……あなた転生してからマイペース過ぎない?」

「親の血が悪いんだよ」

「悪かったね!」

「ほらはやく入ろうよ」

「そうね……」


 私達は中に入った。すると、まだできたばかりなのかすごく綺麗だった。内装はどこかのアニメに出てくるあの兎の家ですか? って感じだった。そして私は階段を上がった所で言った。


「ママ」

「なによ?」

「ご注文は幼女ですか?」

「…………」


 雪奈が足を止めたので私も止まる。


「……そうよ! 私はティアを注文するわ!」


 誤魔化すように話をそらす雪奈。そして抱きしめてくる……雪奈は親バカになったのかな?


「そんなことよりティアここがあなたの部屋よ」


 部屋を開けてみると研究所の部屋と同じ感じだった……そこにはティルの時からあったものもいくつかあった。


「ありがとう……ママ」

「気にしないでいいのよ。あなたは私の娘なんだから」

「そう言えばママ、いつから開店するの?」

「明日からよ」


 今まで何の仕事をしてたのか……前はわからなかったけどティルの記憶がある私には分かる。どうせ、紅葉たちの怪しい研究の手伝いでしょ?

じゃないと家建てたりするお金ないし……


「従業員は?」

「私達二人」


 ……は? 何言ってるんだこいつは?


「やだなティア、半分冗談よ」

「いや半分って!? 本物は?」

「私と詩織よ! それとティアよ!」


 なんか私まで入ってる……そして何故雪奈はこの喫茶店の制服みたいなのを持っているんだろうか?


「はい、あなたの制服よ。明日の巳の刻から開店だからそれまでに用意しといてね♪ あなたの仕事は注文と配膳だから練習もしといてね♪ あと巳の刻は11時ね」


 なら普通に11時って言えよ! 分かりにくいわ! なんだよ巳の刻って! 9時だったらどうすんだよ! 寝坊だよ!


「ママ」

「なに?」

「注文じゃなくて厨房でいいよ」

「今すぐここで接客の練習しなさい」


 たくさん練習させられました。その時に動画を撮られたのは解せない。

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