第57話 あれから7年後
ーー音色視点ーー
私の名前は飯田音色今日で7歳になります。
私には誰にも言えない悩みがあるんです。それは周りの人たちから避けられてることです……私の髪は周りの人と違って銀髪で学校に行くとみんな私のことを避けている。
それなのにずっとみんな私のことを見てくる。それが嫌で堪らない……お父さんは高校で学校の教師をしていて夜も遅い。葵姉は最近大学で忙しく家に帰っても誰もいない。
お母さんは私が産まれた時に死んじゃったらしいけど、写真を見るとこれ何十年前に撮ったものなの! って思うほど幼く見える。でもとても可愛いのは確か。
「ねえお母さん、お母さんはどうして私を産んだの?」
そればかりが気になる。今日はお父さん達が早く帰ってくるって言ってた。何でも大事な話があるらしい……なんだろう、お母さんのことかな?
「「ただいま!」」
「おかえりなさいお父さん、葵姉」
「それで大事な話って何?」
「ああ、3つ合ってな、1つ目は引っ越すんだ。と言っても学校とかが変わる訳じゃなくてな伊東研究所の近くになる」
今住んでる所は学校から近くて特に何もないけど、伊東研究所ならティナ姉さんや武お兄さんと紅葉姉さんと詩織姉さんがいる。
それに近くに雪奈姉さんも住んでる。相談とか出来るかな?
「うん、それで2つ目は?」
「2つ目はティナと武、雪奈とどこかの外国の人が結婚したそうだ。だから今度その結婚式に行く」
へえ……結婚したんだ……
「3つ目は?」
「3つ目はこれだ」
渡されたのは1つの封筒
「何これ?」
「お前のお母さんがお前を産む前に書いて7歳になったら渡すように頼まれていたものだ」
「私のお母さんが……」
「1枚ずつ読んでからめくりな」
お父さんがそう言った。
私は自分の部屋に戻り封筒を開けた。
『私の可愛い音色もといネイちゃんへ』
ネイちゃん!? 私は紙をめくった。
『冗談よ音色。あなたは今悩んでるんでしょ? 自分が周りと違うから周りから避けられているんだしょ?』
何でわかるの? これ書いたの7年前でしょ!
『私にわからないことなんて無いのよ!』
怖っ! 未来予知でもあるの!
『そんな能力ないわよ……』
……もういいや
『そう、じゃあ始めるね。実はあなたの周りの人たちはあなたのことを避けているのではなく話かけられない存在になっているのよ!』
話かけられない存在? どういうこと?
『多分あなたが可愛い過ぎて音色ファンクラブでも出来てるんじゃないかな?』
そんなの出来る訳ないじゃん! 小学生だよ!
『そんなことないわよ。私もティナもそう言うのが合ったのよ。だから私の娘にないわけないじゃない!』
お母さんとティナ姉さんにはあったんだ……
『だから周りの人は話掛けにくいのよ』
じゃあどうすれば……
『そんなこと決まってるじゃない……あなたから話掛ければいいのよ。あなたも今年で小学1年生でしょ?』
お母さんって意外と抜けてるのかな? 私早生まれ扱いで2年生になるんだけど……
『そうすれば全て解決! 頑張って音色!
それと音色が思ってた「ねえお母さん、お母さんはどうして私を産んだの?」っていう質問何だけどね』
私の思ってることを寸分違わず当てることができるあなたは人間ですか?
『人間ですよ? それはね、私よりも音色のほうが長く生きるからよ』
私のほうが長く生きる? もしかして私を産んだからお母さんは死んじゃったの?
『何かあったらお父さんや葵、ティナに武に紅葉に雪奈……あなたには頼れる人がたくさんいるんだから……あなたが頼ればみんな力を貸してくれるよ……じゃあね私の大切な愛娘。
できればあなたの顔見たかったわ』
……お母さん、あなたはエスパーですか?
あれ? もう1枚ある……
『PS.お母さんはエスパーではありません!』
……ここまでやってくるとは……お母さんどんな人だったんだろう……
「お父さん! お母さんって何者!」
「……お父さんにもわからん」
お父さんにもわからない人って……
???「次回からの主人公は私です!」
音色「次回からの主人公って私じゃないの? え? 何? 私もうモブになっちゃうの?」
先生「お前の出番はあるさ、俺よりも今後はありそうだな」
紅葉「私たちも20越えるから出番少ないのかな?」
次回 新キャラ登場?




