表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ボクが紡いだ物語  作者: 名月ふゆき
第4章 G2期
57/194

第55話 ティルの心


 クリスマスからボクは体が重くなってしまいあまり歩けなくなってしまい1日の殆どを部屋で過ごすようになった。


「ティル大丈夫か?」

「うん大丈夫だよ」

「辛かったら言ってくれよ俺も傍に居るからな」

「ありがとう先生」


 先生は三学期に入ってから校長先生に休暇をとるように言われ、ずっとこっちにいる。

 そのせいで心配をかけちゃってないかな?


「なあティル、お前は怖くないのか?」

「なにが?」

「お前、もうすぐ死ぬんだろ?」

「……」

「じゃあなんで平然としていられるんだ?」

「それは……」

「怖いんだろ、死ぬのが……俺だって怖いんだからティルが怖くない訳がないだろ……」

「怖いよ……自分が死んじゃうなんて怖いに決まってるよ! それでもボクはもう抗えない。ねえ先生ボクはどうしたらいいのかな……」

「俺がずっとそばに居てやるよお前が寂しくなっても俺が助けてやるさ……」

「先生……うわあああ!」


 ボクは泣いた今までに無いくらいまで盛大に……

 それでも先生はボクをずっと抱きしめてくれた。


「先生、ありがとう」

「気にするな」

「もう大丈夫だよ。ボクは音色の未来を繋ぐために残りの命を使う」

「ああ、わかった」

「先生、ボクのこと忘れないでね」

「ああ、お前のこと忘れるわけないだろ」


 その時の先生はとても優しかった。

 ボクは音色のために生きていくんだ……そのために今出来ることをして置かないと……


「先生、紙とペンある?」

「ああ、これでいいか?」

 

 そこにボクは音色の未来をボクが全力で推測をしてその紙を1枚ずつめくる形にしてそしてその束を封筒に入れて封をした。


「先生これを音色が7歳になったら渡してあげて」

「わかったよ……にしてもお前すげーな」

「これがボクの全力だよ」


 そろそろ出産か……もう3月だもんな……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ