表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ボクが紡いだ物語  作者: 名月ふゆき
第2章 G1期
30/194

第28話 ちょっとした乙女心


~翌日朝~


 ……あれ? いつの間に寝てたかな? 確か昨日は雪奈お姉ちゃんと紅葉と勉強して、その後オヤツを食べてサイダー飲んで……ああっ!? 思い出した……昨日雪奈お姉ちゃんと紅葉にあんなにたくさん……うにゃあ~~~っ!!!


「ティルちゃんおはよう……あれ?」


 思わず顔を背けてしまった……


「ティルちゃんティルちゃん」

「なに?」


 雪奈お姉ちゃんが動画の再生ボタンを押した。


『あのね、ティルおおきくなったらせんせーとけっこんするの!』


「うわあああ! ヤメロ! 今すぐ消せー!」

「ティルちゃんって先生のこと好きだったんだね♪ 別に誰にも言わないから大丈夫だよ」


 そんなことは言っていない! 動画を消せと言ってるんだ。この……


「フッフッフー残念でした~ティルちゃんの小さな身長じゃ、私の携帯には届かないよ」


 こいつ相田さんと同じくらいたちが悪い……


「私と相田さんを一緒にしないで貰えるかな? あまりふざけてると皆に送っちゃうぞ? あとこの映像紅葉も撮ってたから……」


 クソ! 八方塞がりじゃねーか! どうすればいいんだ!


「さあティルちゃん諦めて私の妹としてこれからは私のことをお姉ちゃんと呼びなさい」

「……お姉ちゃん」

「フフフ遂にティルちゃんに勝った。いつもは逆手をとられるけど今回は勝てないようね」

「くっ……」


 こうして隠蔽完了と同時にボクの連休(地獄)は終わった……


~~教室~~


「おはようティル」

「……おはよう紅葉」

「ティルこれが何か分かるかな? とてもかしこ~いティルにはわかるよね?」


 携帯の画面を見せてくる紅葉。本当に持ってんのかよ……


「うっ……」

「そういう訳でこれからは一人称をティルに改めて貰う。さもなくば……」

「わかったよ! ティルはどうしたら消して貰えるの!」


 クラスの全員が一斉に振り向いた……


「(さすが会長……一人称を改めてさせるなんてマジリスペクトっす)」 

「おはよう……これどういう状況?」

 

 このタイミングで入ってくるネタ……葵ちゃん


「え? 消すつもりなんてないよ?」


 そうくるか……無理だ勝てない……先生に相談もできないし、他の人に言ったら話が拡散するだけどれを取っても悪手になってしまう……


「ほらはやく席に着け!」


 先生が教室に入ってくる。あの動画のせいで先生の顔が直視できない……


「どうしたティル? はやく席に着け」

「は、はひ! 何でもないです……」


 顔が赤くなってしまった……そしてクラス全員が一斉にニヤニヤとこっちを見てきて先生が出ていった後に「ティルちゃん応援してるから……」って言ってきた。お前らそんなに察しがよかったのか? というかそれでいいのか葵ちゃん……本当にそうなったらボク葵ちゃんのお母さんだよ?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ