第9話 運命の神
次回で完結です。
あれから私は眠ってしまい気がついたら朝になっていた。
「ふにゃ?」
「「可愛い!」」
「朝から何?」
「いやー可愛いなって思っただけだよ」
「ねえ、なんか騒がしくない?」
そういえばさっきから悲鳴みたいな声が聞こえる。
コンコンコン!!
「はーい」
私はソフィが開けに行く間に髪留めをつける。
「3人ともいますか!」
「はい、居ますけど……なにかあったんですか?」
「もう朝食の時間でしょ! ってそうじゃなかった! 誰も生徒が居ないんです!」
生徒が居ない?
「イタズラとかじゃなくて?」
「教師はいるけど、生徒だけが全員居ないんです!」
なんか嫌な予感しかしないね。
「それでどうするんですか? 特にアレとか」
私が指さしたのは先生の後ろにあったうねうねした、見覚えのあるイカの足みたいなやつだった。
「「「きゃあーー!!」」」
「煩い」
ペシッ
「「「痛っ!」」」
私は3人を叩いた後、そのイカの足をあしらった。足だけに……
「つまらないよ」
「…………」
私は扉を閉めた。
「あれが原因じゃない?」
「そうだろうね。どうする?」
「逃げる?」
私は窓を見た。
「無理そうだよ?」
「「「なんで?」」」
「覗いてみな」
みんなが窓を覗くと
「「「気持ち悪!」」」
イカの足がうねうねと動きながら窓にへばりついていた。
『ピンポンパンポーン、あとは君たち302号室だけだよ。今すぐ終わらせてあげるからね。ピンポンパンポーン』
それ口で言うんだ……ってそれどころじゃない!
ドン!ドカンっ!
「ドアの修理代……」
「「「んなこと言ってる場合か!」」」
そうだね。
「さあ、最後の実験を始めようか? ミトコン!」
ミトコンを呼ぶと影から出てきた。
『またアレか。まあいいだろう今すぐ壊してやる! ウラアァァァ!』
あの波動砲も懐かしいなぁ……
「あれ何?」
「私の眷属」
「「「は?」」」
『兄貴! 終わりやしたぜ!』
誰が黒い組織の銀髪ロングのジェットコースターおじさんだ!
「兄貴じゃない! ほら、行くよ!」
『わかってる。ほら、乗れ!』
私はミトコンに乗った。
「何してるの? 先生早く乗ってよ。あっ! 二人は走ってね。どうせめっちゃ速いんでしょ?」
「「な、なぜそれを!」」
先生はミトコンに乗り、ミトコンは走りだした。それに合わせて二人もついてくる。
「ミトコン! 前!」
『ウラアァァァ!』
めっちゃ無双していくね。本体はどこにあるのかな? ん? 何これ?
「どうする? めっちゃ怪しいんだけど」
目の前には右側矢印に『こっち』と記された看板があった。
「どうしようか、とりあえず従う?」
「そうだね」
それから何度か同じ看板を見た。そして扉が見えた。
「ミトコン!」
『解除』
ガチャ……
ダサいよ……そこはカッコよく蹴り開けようよ
『疲れたからもう休むな』
逃げるな! 行っちゃった……
「なんだ猫に妖に魔物にモブか……」
「誰がモブですか!」
先生、そこは引っ掛かるところじゃない。にしても見覚えある顔だなぁ……渡辺くんだっけ?
「ふはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは……よくぞ……ここまで……はぁはぁ……きたな……我……こそは……はぁはぁ……魔王である……渡辺なり……」
長いよ!息切れしちゃってるじゃん!
「渡辺……」
「「「シンプルな名前」」」
「うる…せー……」
今の私は負ける気がしないっ!!!
「消え失せろ!」
『Are you ◯eady?』
私は謎の白い二重らせん構造の物質を作りだし、渡辺くんをそれに挟んだ。
「お前の運命は決まった! ラブアン◯ピースフィニッーーシュ!!」
私は白い二重らせん構造の物質に上に乗り、渡辺くんに◯イダーキックを入れた。
「ぐあああぁぁぁぁ!!」
渡辺くんは灰になった。
「あれって現実で出来るんだ……」
「普通は無理だと思うよ……」
「葉月って何者?」
運命の神だよ? あっ!
新情報だったっけ? そんな訳ないか、題名に書いてあるし……にしてもあそこまで上手く行くとは思わなかったよ。次はどういう演出をしようかな?
ティル「ここは?」
ティア「過去の自分って変な感じだね。」
ティル「誰!? あれ? ボクにちょっと似てる」
音色「お母さん!」
ティル「もしかして音色? 会えて嬉しいよ!」
音色「あっ、今までお疲れさまティアちゃん」
ティア「捨てられた!」




