表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ボクが紡いだ物語  作者: 名月ふゆき
番外編2 猫耳幼女の物語
192/194

第8話 オリエンテーション合宿


 今日から2泊3日で合宿が始まる。そして私はバスの中でソフィと琴子と雑談をしていた。


「「貴様は敵だ!」」

「なんでよ……」


 これ以上その脂肪の塊を見せつけないで欲しい!そんなもの滅べ!


「……もしかして嫉妬かな?」

「「うっ」」

「どう? 凄いでしょ? ほらほら」


 私と琴子は目を合わせて頷いた。そしてソフィの脂肪を握りつぶそうとした。


「痛い痛い痛い! やめて! 痛い! この!」


 はっ! 何? この寒気は! これ以上はやめておこう。

ゴン!

「「痛っ!」」


 私と琴子はバスの手すりに頭をぶつけられた。


「はい、みんなそろそろ出発しますよ」


 するとバスが動き出した。やっと出発した……


 数分後……


「大丈夫?」

「無理……」


 はい、見事に酔いました。それから私はずっとソフィに頭を撫でられながら膝枕されてました。ソフィの膝枕って冷たくて気持ちいい。ソフィは普段からひんやりしてるから夏とかつい触っちゃうんだよね。


「(これ何だろう? 見えないけど触ると葉月がピクピク動いて可愛い)」




 数時間後……


~~酸素解離曲線町~~


 漢字がたくさん並んでるね。中国かな?


「日本だよ……ほら、降りるよ」

「……無理、抱っこ」


 気持ち悪……私、よく耐えられたね。


「しょうがないなぁ、よいしょ」


 私はソフィに抱っこされながら運ばれた。


「先生! 葉月がいろいろとヤバいです!」


 言い方!


「確かにヤバいほど可愛い……ってそうじゃなかった! ソフィちゃん、先にホテルで休ませてあげましょう」


 私は部屋まで運ばれた。


「じゃあ何かあったら先生呼んで下さいね。ソフィちゃん、石井さん」

「わかりました」


 なんでみんなの所に合流しないの! 今日山登りだからって逃げるんじゃないよ! っていうか琴子の名字って石井だったの? すっかり忘れてたんだけど!


「それじゃあ今日の6時に食事があるのでその時までには戻って来て下さいね」


 先生は部屋から出て行った。


「「よし!」」


 よし! じゃないよ! っていうか普通サボれなくない? 保健の先生とかがついてるものじゃないの?


「葉月? 汗が凄いけどお風呂に入らない?」


 あれ? おかしいな、さっきまで汗とか全くなかったのにその台詞を聞いた瞬間に冷たい汗が……


「「よし! 入ろう!」」

「え? ちょっとまっ!」


 私は今日は私服で脱ぎやすい服を着ていたからあっという間に脱がされた。


「髪留めもはずしなよ」

「うっ」


 さすがに長い付き合いだから髪留めを触っちゃいけないことは二人もわかっている。


「……やだ」

「「なんで! 早くはずさないと私たちがはずすよ!」」


 ……決心しないとダメなのかな? 私もう全裸だし。なんで二人は服を着てるの? 不公平じゃない?


「5、4、3……」

「わかった! わかったから! ……えいっ!」


 私は髪留めをはずした。


「「え? 何それ……」」

「見ないで……」


 私は耳を抑えて言った。


「「…………」」


 二人はどう思うかな? どうか私を嫌わないで!


「「……可愛い」」

「え?」

「「可愛いよ! 洗ってあげるから早く入ろう!」」

「え? ちょっと!」


 私はお風呂場に連行された。


「へー、この尻尾も本物なんだ」

「ふにゃ! や、やめて……」

「「可愛い! 今すぐ洗ってあげるからね」」


 私は全身を洗われた。まるで猫の体を洗うように撫で回されながら


「……少し」

「やり過ぎたね……」


 私は動けなくなっていた。


「次やったら許さないからね! 吸血鬼と雪娘!」

「「は? 何言ってるの?」」

「誤魔化せてると思ったの?」

「「え? マジ?」」

「マジだよ。だから二人で同じ反応はやめて! あと服を着させて!」


 私は服を着せられベッドの上に運ばれた。


「えっと何時から気づいた?」

「最初から?」

「なんで!」


 なんで、って言われてもね。私は前世が吸血鬼だからね。


「牙と体温かな? 二人とも不自然だったから」

「牙はそうかも知れないけど体温って……」


 もしかしてこの二人は互いに吸血鬼と雪娘のこと知ってたのかな?


「外気温も弄れるよね?」

「うっ! それよりもその耳と尻尾こそ何?」


 全く、誤魔化そうとして……もういいや


「生まれつき」

「そうなんだ……じゃあどうやって隠してたの?あの髪留めは?」

「髪留めで隠せるんだよ。凄くない?ティア姉が作ってくれたんだよ」

「「あの人一体何者?」」

「さあ?」


 ただの神様なんだけどね。あっ私もか……

ティア「アテナは結婚したんだっけ?」

 英司「したぞ! 忘れたのか?」

ティア「いや、記憶になくて」

アテナ「そういうティアの結婚式も記憶にないんだけど?」

ティア「……お前なんて事故死だ!」

アテナ「未来予知やめて!」

 英司「ティア、何故俺だけ残して異世界に行ったんだ?」

ティア「……」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ