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ボクが紡いだ物語  作者: 名月ふゆき
番外編 音無家双子姉妹の物語
182/194

第16話 朝起きたら密室


 翌日、目が覚めたらよくわからない場所に全裸でいた。


「は? ここどこ?」


『目が覚めたか?』


 あれ? 私は?


『寝てる間にここに入れられた』


 え? マジ?


『マジだ』


 それで、ここどこ?


『知らん! 寝てた!』


 知らんのかい! じゃあ何でさっき知ってるような口振りで話してたのさ!


『なんとなくだ! 何か悪いか!』


 なんで私が言われるの……そういえば名前聞いてなかったよね? なんて言うの?


『……ミトコンドリア』


「ブッ!? くくく……」


『笑うな! 今はそんな暇じゃねーぞ!』


 わかってるよ。煩いなぁ……


「目が覚めたようだね」

「君は!? 同じクラスの! ……誰だっけ?」

ガクッ!

「渡辺だ! そんなことも知らんのか!」

「その渡辺くんがどうしたの? あと見ないで!」

「それは断る! これは僕のお宝だからさ! そして君はこれから僕のものになるのさ」


 どうでもいいから服返してよ。私初めてお父さん以外の男の人に裸見られたよ……っていうかそれ私のパンツ! お願いだから被らないで!


「フッフッフッフ……こういうことさ!」


 うわっ! 何アレ……イカの足みたいで気持ち悪い! え? ちょっと! いや! 来ないで!


「やめて! 来ないでよ!」

「これから君は屈伏するのさ。そして僕のおもちゃになるのさ」


 ……破壊しよう。


「おっと、壊させはしないよ。これが何か君にはわかるかな?」


 テレビの画面が表れた。


「!? お姉ちゃん!」


 テレビには全裸のお姉ちゃんが変なおっさんに囲まれている所だった。


「これが何を示すかわかるかな? 君がこれを壊せば君のお姉さんは……」

「うそ……やめてよ……ひゃあっ!?」


 イカの足が私に触れてきた。そして絡みついてきた。

 何これ気持ち悪いよ! 

 


「ひっ! やめて……やだ……来ないで……」

「そうだよ! 僕は君のその顔が見たかったんだ! もっと見せてk……」

「撮影中です。お静かに」

「……はい」


 撮影!? やめてよ!


「きゃあっ!? やめて! 入って来ないで! ヒィィ!」


 その時私の中の何かが破れた。そして血が出てきた。


「痛い! 痛い! 痛いよぉ……」

「ハッハッハッハッハ! やはり処女だったか!」


 しょじょ? よくわからないけど痛い!


「次騒いだら追い出しますよ」

「はい……」


 誰か……助けて……


『わかった』


 え?


『おい! 雑種ども! この俺の主を傷つけた罪をわからせてやる!』


「な、なんだ貴様!」


『ウラアアァァァ』


 何あの波動砲……建物破壊しないでよ……


「うわぁぁぁぁ!」


 ……あっ、ドンマイ! それよりも


「ミトコン! お姉ちゃんを!」


『水戸◯門みたいに言うな! 乗れ!』


 私はミトコンドリアの背中に乗る。するとミトコンドリアは走り出した。……やっぱりミトコンにしよう。ミトコンは扉を蹴ると1つの部屋があり、そこを開けた。すると中にお姉ちゃんがいた。


「お姉ちゃん!」

「なんだお前! どうやって出た!」


『ウラアアァァァ!』


 波動砲やめい!


『はやく脱出するぞ!』


「うん! お姉ちゃん! 乗せるよ」


 私は寝ているお姉ちゃんをミトコンの背中に乗せてその後ろに私が乗った。


『しっかり掴まって置けよ!』


 ミトコンは凄い速度で走り出した。


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