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ボクが紡いだ物語  作者: 名月ふゆき
番外編 音無家双子姉妹の物語
179/194

第13話 テストと夏服


ーー三人称視点ーー

 勉強会は終わりテスト当日。


「始め!」


 クラス全員がページを捲る。


「(あれ? この問題昨日やったやつだ! 確かフランシスコジャッコアアルピルクエルタイエチェベリーアだ!)」

※フランシスコ=ザビエルです。


 琴葉はすらすらと解けていた。


「(……わからん。でもこっちの問題なら鉄砲伝来だ!)」


 奈々は若干突っかかる問題があるもののそこそこ解けていた。


「(あっ! この問題!)」

「(見たことある!)」

「「(けどわからない!)」」


 見たことあるがわからない問題に詰まっている楓と莉緒。


「(琴葉……勉強会の成果出てるよね?)」


 琴葉を心配しながらテストを解く琴音。


「(はぁはぁ……琴葉ちゃん可愛いよ。もうすぐ君は僕のもの……はぁはぁ……)」


 奇妙なことを考えながらテストを受ける謎の変態。


「(テスト監督って暇だな……ザビエルの本名か……知らん! 俺は英語教師だ! そんなことはわからん!)」


 そして暇を潰す佐藤先生。各自テスト終了まで自分ができることをしていた。



 そしてテストは全て終了した。


ーー琴音視点ーー


 あー疲れた。普通ザビエルの本名なんて書かせる? でも完璧なはず! 奈々たちはどうかな?


「奈々どうだった?」

「ボチボチかな? でもいい感じだったよ。楓と莉緒は?」

「私は……そこそこかな?」

「……私も」


 なんか二人の様子がおかしいけど、出来なかったのかな?


「ねえ、もうすぐ水泳あるじゃん?」

「あるね」

「みんな泳げるの?」

「私は泳げるよ?」

「私も」


 楓ちゃんとりおちゃんは泳げるんだ……私は強い日射しにある程度当たってると過呼吸を起こすから水泳の授業受けたことないんだよね。


「私は泳げないよ?(ドクターストップで)」

「琴葉! よかったよ! 私だけかと思ったよ!」


 奈々は何か勘違いしてるけどまあ喜んでるしいいかな? そろそろ日傘用意しないとな……明日夏服も一緒に出そうかな?



 翌日……



 今日から私は夏服だ。奈々はまだ冬服っぽい。この学校は1週間服装移行期間があってその間に冬服から夏服に変えなければならないらしい。


「おはよう奈々」

「おはよう琴葉、夏服可愛いよ! でもなんで日傘?」

「日射しも強くなってきたから必要かな? って思ったからだけど?」

「まさか琴葉意外と女子力高いんじゃ! 家事とか全部してるし」


 ふふん、凄いでしょ! ドヤッ!


「じゃあ行こうか」

「そうだね」





 一方その頃例の変態は……


「琴葉ちゃん……夏服も可愛いよ……はぁはぁ……もう準備は整った。もう君は僕のものだよ。あとは琴葉ちゃんのスクミズを見れば……」



 謎の変態、遂に動き出す! 琴葉のスクミズを見ることができないとも知らずに……

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