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ボクが紡いだ物語  作者: 名月ふゆき
番外編 音無家双子姉妹の物語
178/194

第12話 勉強会で発掘


 今私たちは勉強会をしている。


「はい! 出席番号13番は!」

「佐藤春子さんです!」

「じゃあ次! 38番は!」

「吉田夏子さんです!」

「じゃあ21番は!」

「中嶋秋子さんです! ってちがーーう!」


「何言ってるの? 完璧じゃない?」

「いやそうじゃないでしょ! なんでテスト勉強してないの!」

「じゃあyの4乗+12yの3乗+9yの2乗を微分するといくつだ!」


 微分!?


「それは中学生の範囲じゃなくて高校生の範囲でしょ! 4yの3乗+36yの2乗+18yだけど!」

「「「!?」」」

「じょ、冗談のつもりだったんだけど……琴葉って意外と頭いいんだね……」

「普通に私は予習してるからね!」

「いや、予習してても普通ならこれはできないよ。っていうか予習するなら保健でも予習してろ!」


 なんで保健?


「ん?」

「どうしたの? 琴葉?」

「そこの隙間に何か本が挟まってない?」


 あと少し……あと少しで……


「「「(エロい……っていうか白か……)」」」

「届いた! ん? 何この本……」

「(はっ! それは!)こ、琴葉……それをこっちに渡して……」

「「!? 琴葉ちゃん! こっちに頂戴!」」


 私から楓ちゃんとりおちゃんが本を奪った。


「あ"あ"あ"ーーっ!!!」


 奈々いきなりどうしたんだろう?


「ほうほう、奈々はこういうのが好きなのか」

「私はこういうのもあり……だと……思うよ?」

「ならその途切れは何?」


 なに見てるんだろう?


「「「琴葉はこっちに来ちゃ駄目!!」」」

ビクッ!


 え? な、なんで? もしかして……



「みんな……私のこと……嫌い……なの?」

「「「え?」」」

「だって……私だけ……仲間外れ……にするんでしょ……」

「ち、違うよ! 琴葉ちゃんにはまだ刺激が強すぎると思ったからだよ!(泣かないでよ琴葉ちゃん!)」

「そうだよ! 琴葉ちゃんはこういうのは絶対駄目だよ! こういうのは腐った人だけが見るべきだと思うんだよ!(泣いてる琴葉ちゃんも可愛い……)」


 腐った人? 人って腐るの?


「じゃあ奈々は腐ってるの?」

「「そうそう!」」

「アンタたち……」

「(だって仕方ないでしょ!)」

「(そりゃそうだけど……もういいよ!)」

「夕飯できたから降りてらっしゃい」


 もう夕飯の時間なんだ……早いね。


ーー琴音視点ーー


 琴葉に1日会ってないだけなのに凄い寂しいんだけど……どうして? 今まではなんともなかったのに!


「ほら琴音、寂しそうにしてないで早く食べなさい」

「べ、別に寂しくないよ! なんで私が琴葉のことなんて!」

「そういうのをツンデレって言うのよ。それに誰も琴葉のことなんて言ってないよ」

「はっ! いや! これは! 違っ!」

「大丈夫よ。琴葉には言わないから」


 ああ! もう! 琴葉が熱出してから琴葉のことが気になって仕方がないよ! 琴葉にあんな可愛い顔されたら誰だって気になるよ! でも今まで嫌な態度とってたから気まずいよ! 琴葉、もっと私に話掛けてよ!

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