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ボクが紡いだ物語  作者: 名月ふゆき
番外編 音無家双子姉妹の物語
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第2話 部活動


 今日からは奈々と待ち合わせして、学校に行く。お姉ちゃんは今日もあとから行くらしい。


「おはよう奈々」

「琴葉おはよう、じゃあ行こうか」


 私と奈々は学校に向かった。


「ねえ、琴葉は何部に入るの?」

「……まだ決めてないや」


「知ってる? この学校、数年前に幼女観察同好会っていうのがあったらしいんだよ」


 何その部活……


「しかも、一部を除いた全生徒と全教員が入ってたんだって」


 ……この学校大丈夫かな?


「私、ここに来て大丈夫だったのかな……」

「私もそれなりに後悔してるよ。隣街の学校行けば良かったって……でも、私は琴葉と出会えたからそれでいいんだよ」

「ありがとう奈々。私も奈々と会えて良かったよ」


 もし、奈々と出会えなかったら私ボッチだったから……


~~教室~~


 私は教室の扉の前で立ち止まっていた。その扉は1度誰かが強く蹴ったあとがあった。


「誰が扉をこんなにしたんだろうね」

「そうだね。ほら、琴葉入らないの?」

「……奈々が開けて」


 こんな外見だから教室に入るのに目立つんだよ。だから奈々、開けて?


「……無理、琴葉なら行けるよ!」


 奈々は扉を開ける勇気がないようだ。


「いやいや、奈々の方が目立つことはないよ」

「琴葉なら目立つってわかってるんだから決心つけられるでしょ?」


 そんな謎の討論をしていると佐藤先生がやって来て「お前ら何してんだ?」って言われた。

 その後委員会決めをして、これから各部活動を見学しに行くことになった。委員会決めは私と奈々は何も入らなかった。だってめんどくさいじゃん?


「部活は今日中に決めろよ。入部届けを出したら各自帰宅とする。じゃあ以上、解散!」

「どこ行く?」

「ちょっと適当にまわって見ようよ。運動部以外で」


 奈々は運動苦手なんだね。私は運動が嫌いだからまわらなくても別にいいけど


「そうだね」


 私と奈々はいろんな部活をまわった。


~~家庭科部~~


「この部活はね数年前まで料理が地獄みたいな味を出す先輩がいたんだよ」


 ……ちょっと気になる。


「田辺先輩懐かしいな……本人はティル先輩と約束したから喫茶店を開くために勉強してるって言ってたけど、あまり上手くならなかったね」


 ティル先輩?


「でも高校で凄い上達したって聞いたぞ」

「「「マジで!?」」」


 その先輩たち見てみたいな……


~~水無月中学歴史記録部~~


「君たちもこの学校にいた伝説! ティナ先輩とティル先輩について一緒に語ろうじゃないか!」


 ……幼女観察同好会が出来た理由はこの娘かな? とても可愛いね!


「(……琴葉と同じくらい可愛い)」


 この部活ってマニアックな上にヤバい人しか居なさそうなんだけど……


~~報道部~~


「君ずいぶん身長低くて可愛いね! まるでティル先輩みたい!」


 失礼な! 身長が低いなんて言うものじゃないよ! っていうかティル先輩ってどんだけ有名なの!


~~文芸部部室前~~


「「あっ、お先にどう……」」


 お姉ちゃんと出会った。


「……」


 お姉ちゃんは立ち去ろうとした。


「今のはさすがに失礼じゃないの!」

「奈々、いいんだよ」


 私のために琴音を怒ってくれるのは嬉しいけど、いいんだよ。別に……


「琴葉? でも何で?」

「あれは私の姉だから……」

「姉!? 全然違うじゃん!」

「全く違うけど、双子の姉だよ。だからいいんだよ」

「だからって妹のことを避ける姉なんて……」

「いいんだよ。全部私が悪いんだから……」

「そう……」


 奈々はそれ以上聞いてこなかった。


~~文芸部~~

「この部活は基本的に各自で本を読んだり俳句を作ったりする部活なんだ。だから別に決まった活動日はないんだ」


 ……ここにしようかな?


「琴葉、私ここにするんだけど琴葉はどうする?」

「私もここにしようと思ってたよ?」

「琴葉ありがとう」

「奈々もありがとうね」


 こうして私たちは文芸部に所属した。

 明日からは3本ずつ更新します。

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