第149話 文化祭のクラス出し物
あれから80年が経過した……ということもなくいつも通りの日常だ。
「ではこれから文化祭で行うクラス出し物を決めたいと思います」
こうしてアテナが仕切ってるの見ると面白いな……ちなみに文化祭委員はアテナと英司の学級委員コンビ。
「何か案のある人はいますか?」
そういえばどこかの学校は石を展示してたな……どこだっけ?
「喫茶店がいいと思います」
定番だね。
「残念ながらうちの学校はそういうことはできませーん」
祝え! 定番が否定された瞬間である。
『ティルも俺に似てきたな』
……今後気をつけよ
「じゃあ演劇がいいです!」
「演劇は演劇部がやるのでできませーん」
祝え! 定番の2つが否定された瞬間である。
『それはもう遺伝だ。諦めろ』
……そうだね。これは無理だ。
「じゃあ何ならできるんですか?」
「迷路とお化け屋敷は学校が許さないのでトランプやカードゲームとか縁日とかしかできませーん」
なんだその選択肢は……あとさっきからその『せーん』っていうのが微妙にイラつくんだけど。文化祭当日は何してるのかな? ちょっと見てみよ……映画投影してたね。自分たちで作成したやつ
「ティア? どうした? 髪の毛銀色にしちゃって」
「能力で文化祭当日を見ただけ」
「そうか、それで何を見たんだ?」
「映画投影やってた」
「そうか」
武瑠とそんな会話をしてたら
「映画作成がしてみたいです!」
例の生徒Aが発言した。っていうか君はまだ出番あったの?
「ホントにお前の力って凄いな」
「でしょ? ドヤっ……」
「口で言うな」
「さすがティアですね!」
「わざとらしい褒め言葉はいらないよ秋」
「そうですか」
その後映画に決まった。
~~喫茶店~~
「「ただいま」」
「おかえりなさいティアちゃん、アテナちゃん」
「音色お姉ちゃん、仕事はどう?」
「以前よりも楽になったよ。ありがとう」
音色に撫でられた。少し嬉しい。でも私は撫でる側が好きなんだ! あとで音色を小さくしよう。
「じゃあ私は部屋に行くから」
「そう、わかったよ」
私は部屋に行くふりをして飯田家に向かった。
~~飯田家~~
「あれ? 葵じゃん、どうしたの?」
家に入ると葵がいた。
「お母さん、久しぶりに帰って来たんだよ。しばらく会社が休みで」
「そうなんだ」
「おねえーたんだーれ?」
可愛いよ! 蒼くん! おねーたんって! ヤバいよ!
「蒼くん、私はティアっていうんだよ。よろしくね」
「てぃあおねーたん、よおしく」
「蒼くん可愛いよ!」
私は蒼くんを抱きしめる。




