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ボクが紡いだ物語  作者: 名月ふゆき
第10章 ティアの中学生生活
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第136話 過去か未来か


 私は今ベッドの上で武瑠に押し倒されていた。


「ティア……」


 これって、アレだよね。この後私……武瑠と……ってなんで嬉しがってるの私!


「ティア、お前はいつもいつも俺にパンツとか見せたり触らせたりしてきて俺を誘ってるのか?」

「誘ってないよ!」

「なら、聞くがなんでパンツが湿ってるんだ?」


 !? そういうのは言わないでほしいよ……


「……」

「アテナたちがしてることを俺としたいんだろ?」

「……」

「俺はお前が好きだ! お前はどうだ?」


 そんなのわからないよ……私には前世とはいえ先生がいるんだから……


「お前、自分が転生者で過去の彼氏を気にしてんだろ」

「どうしてそれを!?」

「俺がお前のことを何年間見てきたと思ってるんだよ。いいか、前世は前世だ。今のティアとは関係ない。だから俺だけを見てくれないか?」


 なんで武瑠も先生と同じようなことを言うの……私にはティルがある。ティアはティルで出来ているんだから私には受け入れられないよ……


「今のティアは俺のことどう思ってるんだ?」


 今の私……今の私は……


「私は武瑠のことが大好きだよ!」

「ならそれでいいじゃないか! 今のお前は過去とは違う!」

「そんなことない! 私は過去も今もティルでティアなんだから! 娘だっている! 私は武瑠を受けきれないよ……」

「娘って音色さんのことなんだろ……音色さんだってティアが幸せになって欲しいって思ってるんじゃないか?」

「……」


 音色は私のこと、どう思うのかな? 先生と結婚した癖に武瑠とするなんて、嫌われちゃうんじゃないかな?


「だったら二人とも結婚しちゃえばいいじゃないか」


 え? どういうこと?


「ティアは神様なんだろ。だったら別に結婚相手が1人である必要はないんじゃないか?」

「そうかも知れないけど私は1人の人間でもある。だからそんなことしたくないんだよ!」

「だったら、前世(過去)を取るか、今世(未来)を取るか、選べ! 時間神ティルスティア!」


『ティルは生まれるよりも前には行けないんだ。だから未来を進みな』


 そうだったね……ありがとうお父さん……


「私は未来を選ぶよ! 武瑠!」

「そうか、ありがとうティア」


 先生……これからもこれまで通りにお願いね。私は今日、ティルからティアとしての人生に切り替えるよ。


「ティア、いいか?」

「ダメ」

「なんでだよ! この流れはいいだろ!」

「いくらいいことを言われてもねぇ。それにまだそういうのは早いと思うんだよ」

「ここでそういうことは考えるな!」

「ダメだよ。今すると武瑠はそれ以上成長しなくなるから」

「え?」

「武瑠が私としたら武瑠は不老不死になるからダメなんだよ。その姿で永遠に私と過ごすことになるんだよ」


 武瑠はどうするのかな?


「じゃあ、中学卒業した日にしようぜ!」

「いいの? 武瑠は死ねなくなるんだよ?」

「むしろ幸運じゃねーか! お前とずっと一緒にいられるんだから!」


 武瑠、ありがとう……

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