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ボクが紡いだ物語  作者: 名月ふゆき
第1章 M期 
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第13話 お誘いと増えるピーマン


 昼食を食べ終えたボクたちは夕飯の買い物をしていた。明後日大晦日だし、今日はティナもいるからお正月の分も買って行こうかな……


「へぇ~ティルって料理するんだティナはしないの?」

「ティルが作る料理が上手すぎるから作らないな」

「作れないの間違いでしょ?」

「煩いな、っていうかピーマンそんなに入れんなよ……」


 これは罰だからダメだね♪ ピーマンをティナに持たせそのピーマンをティナが食べる。最高だね♪


「ちょっとティルの料理食べてみたいな」

「じゃあ明日うちに来る?」

「いいの?」

「別にいいよ、どうせママも反対しないし、反対したらねじ伏せるだけだから二人ともおいでよ。なんだったら泊まってもいいよ?」

「「へぇ~ママねぇ~」」


 な、なんでニヤニヤするの!


「!? 別にいいでしょ! ママをどう呼ぼうが関係ないでしょ! そういう二人はなんて呼んでるの!」

「耳まで真っ赤にして恥ずかしがるティルちゃん可愛い!」


 鼻を抑えながら雪奈お姉ちゃんが言う。


「あたしはお母さんって呼んでるよ?」

「私も」

「俺も」


 ティナは違うでしょ! アンタもママって呼ばされてたでしょ!


「それは過去の話だ。今は違う」


 なんでこういう時だけ心が読めるのかな? いつもは心読めない癖に。


「まあとにかくおいでよ用意しておくから」

「うん、わかったよ明日の昼過ぎぐらいに行かせて貰うね? でもお泊まりは今度でいい?」

「うんいいよ」







「……という訳で明日二人来るから」

「わかったわよ。それで何で今日はピーマンそんなに切ってるの?」

「まあ今日のティルは可愛いかったからな」

「え? いつも可愛いじゃない?」

「それがな、今日お母さんのことママって呼んでるのがバレちゃって耳まで真っ赤にして恥ずかしがってたんだよ……」


 余計なことを言うティナ、ピーマン増やしてやろ……


「ちょっとティルそれお母さん聞いてないわよ」


 言う訳ないじゃん?あっ……ピーマン切りすぎちゃった……まあいいや。


「おいティル……なんだこれは?」

「ピーマンの野菜炒めにピーマンのめんつゆ炒めとピーマンのソテー、あと生ピーマン」

「ピーマンしかないぞ……あと最後の2つはただのピーマンだろ! なに生ピーナッツみたいに言ってるんだ!」


 仕方ないじゃん……気づいたら10個も切ってたんだから……ピーマン買いすぎたのも切りすぎたのも全てティナが悪い。だからボクは悪くない。


「これはこれで美味しいわね」

「そうですか……」


 多くのピーマンを目の前に平然と食べるママこの人凄いな……ボクみたいに味がしないならともかくこれティナへの嫌がらせのために苦くなるように作ったんだけど……

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