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ボクが紡いだ物語  作者: 名月ふゆき
第7章 温泉旅行と夏休み
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第99話 強盗と同級生とモフモフ


 今日から喫茶店再開です。


 開店時刻……


「いらっしゃいませ、音無さん」

「久しぶりですね。ティアちゃん」


 いつも通り、音無さんがきた。


「いつものやつをお願いしますね」

「わかりました。もって来ますね」


カランカラン♪

「いらっしゃいませ」

「おら! 強盗だ! 嬢ちゃん金だしな!」


 最初から物騒だな……取り敢えず油断してるし二人だけだから気絶でもさせておくか……


「えい!」

「ギャア!」

「せい!」

「グハっ!」


 瞬殺だったな……


「ティア! なんか物騒な声したけど大丈…夫そうだね」


 私が縛っているのを見て過去を思いだしたのか少し怯えているように見えた雪奈。


「うん♪ 大丈夫だから警察呼んで来て」

「ティアちゃんって強いんですね」

「まあ、喫茶店1人でまわしてるんですから。これぐらいはね」

「そうですか……これもいい資料になりそうですね。そうだ、ティアちゃんにこれをあげます」


 音無さんからメモリが渡された。


「これは?」

「この前の人たちの面白いところを取った動画です」


 とても気になるし貰っておこう。


「ありがとうございます」


 その後警察が来て連行していった。警察の人に無理はしないように言われた。全く無理はしてないんだけどね。


カランカラン♪

「ティア、なんか今警察来てなかった?」

「優香久しぶり! 別になんでもないよ?ちょっと強盗が来ただけだし」

「そう? ならいいや。寝かせてください。最近昼寝が出来てないから」

「寝てていいよ」


 きっと葵がいたら強盗!? とか言って突っ込むんだろうな……おや? 噂をすれば


カランカラン♪

「いらっしゃい葵」

「ティアちゃん今警察来てなかった?」

「来てたけど?」

「なにかしたの?」

「別に? 強盗来たから捕まえただけだし……」

「強盗!?」


 やっぱりそのツッコミをしてきたか……なんか予想通り過ぎてつまらないな……


「葵は仕事じゃないの?」

「今日はここで映画のキャストを決めるのよ」


 会社でやってくれ……


「ああ、あの人たちだから戻っていいよ」

「わかった」


カランカラン♪

「いらっしゃいませ」

「「「ティルちゃん!?」」」


 私は首を傾ける。この人たちは中学の時同じクラスだった人たちだ。


「誰のことかわかりませんが、あちらにお客様が待っておられますよ?」

「そうだった。葵さん」

「雄大さん、こっちだよ」


 雄大? 葵って人の名前は名字で呼ぶのが基本だったはず……もしかして彼氏!? でも雄大って誰だっけ? えーと、確か……そうだ! 学級委員だ! 存在感無さすぎてすっかり忘れてた。


「葵さんあれってティルちゃんじゃないの?」

「違うよ。凄い似てるけど雪奈の娘よ」

「ええっ! 田辺さんって結婚してたの!?」

「ちょっと待って! その田辺さんの娘さんがここで働いてるってことはもしかして……」

「そうだよ。雪奈のお店」

「「「ええっ!?」」」


 みんなめっちゃ驚いてる。まあ、あんな料理作ってた奴が喫茶店開いてたら驚くよな。


「ちょっと私急用が……」

「逃げるのはダメだぞ。佐藤さん」


 逃げようとしてるな……そろそろ聞かないとな……


「ご注文は?」

「ああ、すまん。俺はコーヒーとサンドウィッチで」

「俺も」

「私はアイスココアとトーストで」

「私もそれで」


 コーヒー2つとアイスココア2つね。


「かしこまりました」


 もちろん作るのは私。予想通りあの二人はトーストを作った後部屋に引きこもった。


「お待たせしました。コーヒー2つとアイスココア2つ、サンドウィッチ2つとトースト2つです」

「ありがとう。あなたの目とても綺麗で羨ましいね。それ以外にもその白い肌とかも羨ましい! 抱きしめていい!」

「は、はい……」

「ありがとう!」


 そんなに強く言わないで! 断れないんだから!


「ふわふわしてて気持ちいい!」

「ほら、佐藤さんそろそろ始めますよ」

「そうでした」


 ようやく仕事に戻ったか……


「ティアちゃん」


 音無さんが呼んでいる。


「なんですか?」

「私もモフモフさせてください!」

「は? はい……」

「ありがとうございます。失礼しますね」


 めっちゃモフられた。モフモフされるのはあまりないね。いつもは抱きしめられるだけだからね。っていうか長い!


「これは癖になりそうです。ありがとうございました。大丈夫ですか?」

「あーはい、大丈夫ですよ」


 私は少しフラフラしてたので椅子に座った。この後人が来なかったのが唯一の救いでした。


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